バイエルンの優勝で幕を閉じた2019-20のUEFAチャンピオンズリーグ。そのドイツの盟主に敗れ決勝進出こそ逃したものの、サプライズを演出したのがフランスのリヨンだった。コロナ禍の影響で打ち切りとなったリーグ戦で7位に沈んだ彼らがラウンド16でユベントス、準々決勝でマンチェスター・シティを連破できた要因とは。フランス在住の小川由紀子さんに解き明かしてもらった。
CLの決勝戦に進出したパリ・サンジェルマン(PSG)もさることながら、優勝候補の一角だったユベントスとマンチェスター・シティを破ってベスト4入りしたリヨンも大健闘だった。
フランス国内では、「両者ともバイエルンには負けた。ならばアタランタとRBライプツィヒに勝ったPSGより、ユーべとシティを締め出したリヨンの方がある意味すごい」という声さえ聞こえてくる。
実は猛批判を浴びたガルシア監督招へい
2019-20のリーグ戦は、新型コロナウイルスによる突然の打ち切り決定で7位と、1996-97シーズン以来最悪の結果に終わった。監督交代や、ウルトラスとの衝突など、ピッチの外でも問題が続いた。
しかし今になってみれば、それらすべてが、リヨンの選手たちにこの予想外の準決勝進出を実現させる原動力になっていた。……
Profile
小川 由紀子
ブリティッシュロックに浸りたくて92年に渡英。96年より取材活動を始める。その年のEUROでイングランドが敗退したウェンブリーでの瞬間はいまだに胸が痛い思い出。その後パリに引っ越し、F1、自転車、バスケなどにも幅を広げつつ、フェロー諸島やブルネイ、マルタといった小国を中心に43カ国でサッカーを見て歩く。地味な話題に興味をそそられがちで、超遅咲きのジャズピアニストを志しているが、万年ビギナー。
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