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リーガで目立つベテランの活躍。その理由とは?

2020.01.29

 今はベテラン選手がプレーする姿を見るのは珍しいことではなくなった。例えばリーガ第15節には38歳が3人(アリツ・アドゥリス、ホアキン・サンチェス、ディエゴ・ロペス)、37歳が1人(ホルヘ・モリーナ)、35歳が4人(サルバ・セビージャ、シャルレス、イバン・クエジャル、イバン・ラミス)、以下34歳が5人、33歳が19人プレーしているし、スペイン代表でも昨年11月には34歳が2人(ラウール・アルビオル、サンティ・カソルラ)、33歳が1人(ヘスス・ナバス)選出されて話題になった(年齢はすべて当時のもの)。

ホアキンは昨年12月、リーガ史上最年長となる38歳140日でハットトリックを達成

 平均年齢が27歳を超えるリーガは5大リーグではプレミアと並び“最長老”であり、エイバルは5大リーグで唯一オーバー30のチームである。もともと選手寿命が長いGK以外でも活躍する選手が出てきた理由は、一つにはフィジカル管理の向上があるが、リーガならではの理由もある。W杯優勝とEURO連覇の戦士たちで海外のリーグ(多くはプレミア)に買われて行ったタレントたちが、引退前に凱旋帰国(多くは恩のある育成時代のクラブへ)するタイミングを迎えているのだ。一方でフロント側も、移籍市場高騰のご時勢、自由契約で来てくれる即戦力かつファンへの求心力抜群のレジェンドたちを、両手を広げて迎えた。

19年11月15日のマルタ戦で実に4年ぶりとなる代表でのゴールを決めたカソルラ。引退どころか右足切断の危機に瀕しながらも不屈の精神でカムバックしてみせた

 今後も売り手市場であり続けるだろうスペインで、もう一花咲かせる帰り道ができたのは素晴らしいことだと思う。


Photo: Getty Images

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Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。

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