SPECIAL

認知を鍛えるトレーニングとは? ナーゲルスマンに見る最新事情

2018.05.10

濱吉正則(元SVホルン監督)インタビュー


認知を鍛えるトレーニングの最前線は、ナーゲルスマンのホッフェンハイムだろう。定評がある高度な戦術トレーニングに加えて、「SAP」社が導入しているフットボーナウトやヘリックスなどの最新テクノロジーまで完備しているからだ。そこで昨年、同業者としてナーゲルスマンのサマーキャンプを視察した元SVホルン監督の濱吉正則氏に、ナーゲルスマンの事例を基に認知の観点からトレーニングの意図や背景を解説してもらった。


「考えて走るサッカー」の本質


── ナーゲルスマンのトレーニングの話に行く前に、濱吉さんを含めヨーロッパの指導者の「認知」の定義を教えてください。

 「40年以上前から使われていて、言葉自体は新しくはないと思います。定義としては、状況に応じて的確に速い判断ができること。内的要因と外的要因があり、前者は生まれ持った能力、後者は文化であったり、トレーニングによって構築される後天的なものです。サッカーにおける認知で大事なのは、戦術的な先読み。特にラングニックやナーゲルスマンのようにハイインテンシティの中でスピードを持ったプレーを目指すならば、認知のスピードを上げていかなければなりません。そこには動きの共通理解が大きく関わってきます」


── RBライプツィヒのサッカーが典型的ですけど、今までには考えられないくらいプレースピードが速い。このプレーモデルを実現するために認知の能力が必要になってくるということですね。

 「だから認知という言葉よりも、自分たちのプレーモデルを体現するためになぜそれが必要なのか、という理由を先に考えなければいけません。最終的な目的は何なのか。ライプツィヒはプレーの速さなんですね。これは彼らだけに言えることではなくて、グアルディオラのチームもそうだし、バルセロナだろうが、アトレティコだろうが、バイエルンだろうがみんな同じ。目指すプレーモデルから逆算して必要性が注目されたのだと思います。あともう1つ、今ドイツサッカーで議論されているテーマとして、『フィジカルをこれ以上上げるのは難しい。発展の余地があるのは頭の中だ』という流れがあります。認知を鍛えることもその延長線上にあるのではないでしょうか」


── 一時期、日本ではオシムさんの影響で「考えて走るサッカー」というフレーズが流行っていました。ただ、誤解されている部分もあるかなと思うんです。それは選手が何も基準がない中で0から考えるのではなく、自分たちのプレーモデルが明確にある中で、複数の選択肢の中から選ぶスピードを高めることなのかなと。

 「おっしゃる通りです。トレーニングではプレーモデルに従ってすべて繋がっているのが大事。それがイコール、認知のトレーニングなんです」


── それでは本題のナーゲルスマンのトレーニングの話にいきましょう。トレーニングを見たのはいつだったんですか?

 「開幕まで3週間というタイミングですね。場所は南オーストリアです」


──(SVホルンに所属していた)濱吉さんの近くまで来たんですね。

 「といっても2時間半くらいですけど(笑)。オーストリアも結構広いので、スロベニアに近い南オーストリアですね。スロベニアのユースダイレクターと一緒に行きました。彼はスロベニア代表の育成年代トレーニングを統括していて、RBグループのプレーモデルを代表チームに導入するという興味深い取り組みをしています。彼はラングニック派に傾倒しているので、ザルツブルクの練習やホッフェンハイムの練習を現地で見ていますね。その人に誘われて行きました。今回はキャンプだったので、いろんな指導者が見に来ていましたね。オーストリアの1部、2部の指導者はもちろん、ドイツからわざわざ来る人もいましたから。ナーゲルスマンのトレーニングで特徴的なのは、すべてのメニューがプレーモデルに直結していることなんです。一つひとつのメニューだけ見ていけば、彼だけが特別なことをやっているわけではない。もちろん、個別に見ても面白いトレーニングなんですが、それはオシムさんもそうでしたし、コンサドーレの監督に就任したミシャ(ミハイロ・ペトロビッチ)もそうです」


── 面白いトレーニングとは何でしょう?

 「ナーゲルスマンに関して言うと、ルールを設定した中で状況解決する能力を高める手法ですね。ベースになっているのは、ウォーミングアップから最後のトレーニングまですべてがプレーモデルに繋がっていること。例えば、必ずウォーミングアップで取り入れているのは、プレーの状況に起こり得るもの、3人目の動きとか、パスして入っていく、そこにドリブルからパスが入ったり、連続した動きの中でドリル式のトレーニングをやっていく。旧ユーゴだとこれはダイナミックテクニックという表現になりますが、ゲームで起こり得るような状況を設定してそれを繰り返し、繰り返し、ウォーミングアップからやっていく。メニュー自体は、日本の指導者も『知っている』となると思います。ただ違いはスピード。テンポとかリズム、動きのある中でゲームに近い状況を作り出す。面白かったのは、そういったトレーニングの最後にシュートを盛り込んでリレ-形式でシュートの数を競わせていたこと。それによってゲーム性が出て、よりプレッシャーがかかる状況でトレーニングしているのはうまいやり方だと思いました。選手も楽しめますしね」


── 相手を置かないパターンプレーではなく、ゲーム形式のトレーニングでプレーモデルの中のプレー原則を刷り込むイメージですね。

 「パターンプレーが必ずしも悪いわけではなく、組み合わせだと思いますけどね。ナーゲルスマンは僕が見たセッションでは、敵を置かない練習はウォーミングアップ以外まったくやらなかったです オシムさんも敵を置かない練習はあまりやらなかったと聞きます。ベンゲルはパターン練習とゲーム形式をうまく組み合わせるタイプです。SBがボール持った時にFWに当てて誰がサポートが来て、といったいくつかの状況をパターン化することによって似た状況を作ってあげる。プレーモデルを実現させることが目的で、その方法はいろいろあると思います。グアルディオラやモウリーニョは有酸素トレ-ニングでパターントレーニングをやります。プレーモデルに沿って無駄な時間を作ることなく、複合的にメニューを構築しています」

すべてがプレーモデルに繋がっている


── ナーゲルスマンのような新世代の監督たちは完全にその方向ですよね。では、プレーモデルに沿って全体が一つに繋がっているトレーニングとは、どういうものなのでしょう?

 「まず典型的な特徴は攻守が常に一体になっていること。例えば、攻撃から守備、守備からの攻撃が常に一体化しているトレーニングがほとんどです。ボールを保持しながら攻める、取られたらプレッシングをかける切り替えの速さ、奪ったら素早く攻撃にいく、それらすべてが一つのプレーモデルとして繋がっている。ポゼッションを高めるAグループ、奪ったらカウンターを仕掛けるBグループという分け方も特徴的ですね。ナーゲルスマンはラングニックと一緒にやっていたので、プレーモデルにライプツィヒ的な考え方があるんですね。その一方で、トゥヘルやグアルディオラの影響も受けていてボール保持の要素も盛り込まれている。常にカウンターだけじゃないのが、彼のプレーモデルのユニークな点ですね」


── AグループとBグループを分けて、同じ練習の中でカウンターとポゼッションの両方をやっているということですね。

 「トレーニングの流れは僕が見ている中ではラングニックを継承している要素を強く感じました。それをベースにグアルディオラ的な要素を入れているイメージですね。いずれにしても、すべてがゲーム形式でした。課題を与えて止めずにゲーム中はシンクロでコーチングをする。設定されたル-ルの中で選手がどんどん答えを導き出せるように彼が仕向けているんです。僕が見た中では、セッションごとに最初はボードで説明していました。作戦盤に書いて説明するんです。あとは止めない。それでセッション間にまた説明するんです」


── 具体的にはどういったトレーニングですか?

 「横が14m×縦105mという極端に縦長のピッチで11対11をやらせる。その中でタッチ数を制限する。そうすると、必然的に縦に速くいかないとゴールに行けません。心理的・時間的な制約をトレーニングの中の要素に盛り込んで、後はその条件の中で選手が自分で答えを導き出す。プレーモデルから逆算したメニューを用意して、自発的に考えさせるのが彼のやり方です」


── ルール設定でプレーモデルを習得させるのは効果的ですよね。

 「ナーゲルスマンは、攻撃側にセンターラインからゴールラインまで斜めにラインを引いて、台形になったフィールドでプレーさせていました。サイドは斜めにカットされているので、ゴールに近づけば近づくほど狭くなる。一方、守備の方は逆サイドに速くカウンターを仕掛けないといけない。常にそういう状況設定がある中で、かつプレーを止めることが少ないので、相当なインテンシティだと思います」


── ヨーロッパの監督は状況の切り取り方がうまいですよね。それは言葉のボキャブラリーにも共通しています。例えば「ハーフスペース」という言葉は非常にわかりやすい。ピッチを縦に5分割する基準さえ知っていれば誰でもわかりますからね。

 「認知の話もそうですけど、トレーニングに対する考え方とか、サッカーの捉え方自体が日本人と異なる部分はあると思います。哲学的に物事を見ているというか。ハーフスペースの話だと、ザルツブルクの練習を見たらレーンが引かれていました。まあ、見やすいしわかりやすいですよね。トレーニングの状況設定と同じだと思うんですけど、サッカーを体系的に捉えて、その中の状況や言葉を作ることによって、教える方も教えやすくなります」

テクノロジーはあくまで補助的なもの


── 今までのお話は戦術トレーニングでした。認知トレーニングについてはもう一つの方向性として、まさにナーゲルスマンのホッフェンハムが採用しているヘリックスやフットボーナウトといった認知する器官自体を鍛えていくやり方もあります。

 「それは補助的なトレーニングだと考えています。フットボーナウトというのは、要するに止める・蹴る・判断の動作スピードを上げていくトレーニングです。これはフィジカルというよりも、運動機能や知覚まで含めたトレーニング学から導き出されたものだと思います。例えば、ナーゲルスマンが大きなスクリーンをトレーニングで使っているのを見たんですけど、結局それも1つの補助的な役割じゃないですか。単純にボードに書いて説明するより、練習場にカメラがあって映像を記録していて、それがアニメーションになった方がわかりやすい。選手に『ここにパスを出せないと思っているけど、出せるだろう』というのを視覚的に理解させられる。もちろん便利なんですが、ここにばっかりフォーカスが当たるのは危険だなと。トレーニングの大きな目的はプレーモデルに繋がっていることですからね」


── お金があるところじゃないとできないのもありますしね。

 「そうですね。ただ、『お金がないから自分たちにはできない』と考えるのではなく、なぜそういったテクノロジーが導入されているのかを考えていくのは大事だと思います」


── これも補助的なものですが、ドイツでライフキネティックが注目されているじゃないですか。あれはなぜなんですか?

 「具体的にどういうことをやっているかというと、視覚的な制限を与えてボールを扱う、一例としてはドリブルしながらお手玉をするとか、要は同時に異なることをすることによって認知であったり、判断のスピードを鍛える。クロップが採用したことで注目されたんですけど、クロップは週に1回やっていたらしいです。オーストリアのチームでもやっているし、育成年代でもやっているチームはありますね」


── 認知という言葉が注目されるきっかけの1つにポルト大学のビトール・フラデ教授が提唱した戦術的ピリオダイゼーションもあったと思います。この理論と認知の関係をどう考えますか?

 「戦術的ピリオダイゼーションもモウリーニョから流行りましたが、意図するところは同じです。さっきのナーゲルスマンの話もそうですし、すべてのトレーニングをプレーモデルに繋げていく。プレーモデルとは何なのか、戦術的な判断のバックボーンになる認識じゃないですか。戦術的ピリオダイゼーションのもう一つ重要なポイントは、トレーニングへのアプローチですね。今までは技術、戦術、運動能力、フィジカル、すべてバラバラにトレーニングを構築していました。それをプレーモデルを高めるための全体的なアプローチとして統合させました。一つのトレーニングメニューにフィジカルも戦術も、さらに言えば認知の要素も入っている。試合から逆算してどういうエネルギーの使い方をするかまで考えて、プレーモデルに沿った戦術トレーニングを構築するんです。今までのトレーニングの進化形だからこそ、ヨーロッパの中で広がっている経緯があるんですよね」

“認知トレーニング”は存在しない


── 認知トレーニングというものが存在しているわけではなく、トレーニングの中に「認知」を高める要素が組み込まれているんですね。

 「そうです。要するに、近代サッカーに求められるプレーの共通理解ですね。プレーモデルから逆算されたトレーニングを通して、11人の共通理解として認知するスピードを上げていく。もう1つ言うと、プレースピードが近代サッカーの特徴でそこで優位性を出そう、というライプツィヒのようなプレーモデルならば当然、トレーニングの状況設定も狭いピッチだったり、ハイインテンシティになるように導きます。そうやって認知も鍛える。その言葉自体が凄く大事なことではないというか、それだけ取り出してトレーニングをしているわけではないです。そうではなくて、戦術的ピリオダイゼーションのように常に複合的にアプローチしていく。理論的なベースで言うと心理的、空間的、時間的プレッシャーの中でトレーニングしていくことで、認知が高まる。でもその認知が何かというと、自分たちがどういうスタイルでやっていくかを全員が共通理解とすることで、ゲームで起こり得る状況を素早く解決できるようになるというところですね。

 だから『認知』という言葉だけがクローズアップされるのは良くないかもしれません。僕は90年代に大阪体育大学を出て以来、いろんな国の監督の指導を追いかけていく中で様々な用語に出会いましたが、決して新しい言葉ではないと思いますね。東ドイツのスポーツ研究者の話を聞いたことがありますが、結局はその人たちも選手の判断するスピードを上げることが重要と言っていました。要は昔から多くの国で意識されていた普遍的なことに過ぎないわけです。戦術的ピリオダイゼーションのプレーモデルに従って判断のスピードを上げていく、チームとしての共通理解を高めていく。そうすると試合の中で迷わずプレーできるようになります。ただこういう言葉があることで意識が変わるというのはありますね。実際、僕もトレーニングの中でこういう言葉を使いますしね」


── 昔から東ドイツのスポーツ科学の分野ではプレーモデルとか、認知に当たる言葉があったということですか?

 「そうですね。東ドイツの試合論、パフォーマンス論、旧ユーゴでもプレーモデルは40年くらい使われているはずです。決して今急に出てきた概念ではない。旧東ヨーロッパの一部だった東ドイツだったり、ロシアでもそのような研究はありました。ピリオダイゼーションという言葉自体も、もともとルーマニアやロシアの研究者が提唱している理論をサッカーに置き変えながらやっているものだと僕は認識しています」


── ピリオダイゼーションという言葉はサッカーの専門用語ではないですからね。

 「そうです」


── ヨーロッパのコーチに話を聞いた時に、認知が高くなっている状況とはつまり選手はその状況を初めての経験ではなく、すでに知っている既知の状況とすることだと言っていました。

 「まさにそうですね。状況解決の仕方の話なんですが いろんな運動記憶の中で様々なパターンをトレーニングの中で記憶しているわけなんです。例えば、突破なのか、単純にパスを入れるのか、斜めのパスを入れるのか、バックパスを入れるのか。そういう運動記憶の中から選択していく。そしてもう1つは、その動きの蓄積から新しい動きを自ら作り出していくことです。トレーニングの中で認知のスピードを上げて、より選択を速くしていく。それは実は、子供の頃から構築していくことが大事なんですね。すでにヨ-ロッパの育成組織では導入されていますが、いずれは戦術的ピリオダイゼーションが子供の頃から適応されていく時代になっていくと思います」


── ちなみに運動記憶というのは?

 「人間の動作は記憶されていくんですね。それによって例えば走る、投げるもそうですし、無意識にできるようになります。運動記憶には戦術的な理解も入ってきます。その領域になると学術的な話になるので、下手なことは言えないですね。専門家の人に怒られちゃうので(笑)。運動学には動きの先取りという言葉があるのですが、例えばボールコントロールする時に浮いたボールが来るとします。初級者がやるとボールを見ながらしかできない。上級者になるとボールを見ながら顔を上げてできる。つまり2つの動作が一緒にできるんです。それもできるようになると、判断が入ってくる。3つの動作が同時にできるようになるんですね。それが認知の領域にも繋がってくると思います。もう1つ大切なのは、運動記憶や運動経験から様々な動きを覚えていくことにより、動きを自ら組み合わせたり、新たなものに組み替えられるようになることです」


── 3つの動作というのは?

 「止める、顔を上げて周りを見る、判断をする、その3つです。専門家は最近デュアルタスクという言葉を使うらしいのですが、同時に動作を行うことが先読み、認知を鍛えることに繋がります。ただ何度も言いますが、そうしたトレーニングもプレーモデルに繋がっていなければならない。危険なのは、先読みを鍛えるためにサッカーとまったく関係ないトレーニングばかりすること。プロになると時間もないですしね」


── ライフキネティックがまさにデュアルタスクだなとお話を聞いていて思いました。

 「ライフキネティックばかりやっていてもサッカーはうまくなりません。週1回がいいバランスなんじゃないでしょうか。運動の先取り、戦術行動、プレーモデルに基づいたトレーニング、なのでウォーミングアップからプレーモデルに基づいたトレーニングをやる。日本ではいまだに対面パスとか、よくやっていますよね。ヨーロッパのチームでは育成年代でもあまりやらないトレーニングです。なぜか。技術トレーニングでもプレーモデルと繋げるからです。ナーゲルスマンと一緒。常に判断に繋がるトレーニングをやっていく。それによって認知であったり、プレーのスピード、判断のスピードが上がっていきます」


── 日本人選手は相手のいない状況のテクニックは凄いけれど、プレッシャーがあるとそれを発揮できない。それは認知に問題があるということでしょうか?

 「認知というか、インテリジェンスのある選手というのは、時間とスペースを考慮してうまく自分の中で状況解決ができる。どういう動きをする、どういうボールのもらい方をする、敵がいる、プレッシャーがあって時間がない中で同じようにプレーできるのか。それは物理的なプレッシャーだけでなく、心理的なプレッシャーも含めてですね。そうした認知を子供の時から構築していくことによって最終的に自動化できる。オートマティズム化するのが、今回のテーマである認知のポイントだと思います。オートマティズム、先読みが入ることで判断がよりスピーディになっていきます」


── 最後の質問です。冒頭で「フィジカルの強化は限界にきているので、これからは頭の中を鍛えていくのが主流になるはずだ」というドイツの話がありましたが、今後のトレーニングはどうなっていくと思いますか?

 「頭打ちになっているのは、ドイツのブンデスリーガのレベルで『これ以上上げるのは限界だろう』という見解だと思います。ハンブルクの伊藤(達哉)選手も『ゲームのインテンシティは、練習から考えられないくらいだ。ブンデスリーガはとてつもないインテンシティだ』と言っていました。その基準の中での限界ですから。ヨーロッパのトップ、プレミアリーグだったり、リーガエスパニョ-ラでのレベルでの見解だと、そこを鍛えるよりも判断のスピードを上げていくことにフォーカスされていくのでしょうね。だからトレーニングのアプローチも戦術的ピリオダイゼーションのモデルがさらに主流になっていくと思うし、そこにお金のあるチームがテクノロジーをさらに加えていく気がしますね」


Masanori HAMAYOSHI
濱吉正則

1971年7月5日生まれ。UEFAプロライセンスを保有。現役時代の最後はスロベニアでプレーし、そのままリュブリアナ体育大学で学ぶ。同時に95-99までスロベニアのクラブチームでアシスタントコーチやアンダー世代の監督を歴任。帰国後は柏、名古屋、徳島、大宮などのコーチやスカウトを務める。16年にSVホルンの監督に就任。日本人初の欧州プロリーグ監督として注目された。2018年2月から九州産業大学サッカー部監督。


Photos: Bongarts/Getty Images, Masanori Hamayoshi

footballista MEMBERSHIP

TAG

ブンデスリーガホッフェンハイムユリアン・ナーゲルスマン濱吉正則認知

Profile

浅野 賀一

1980年、北海道釧路市生まれ。3年半のサラリーマン生活を経て、2005年からフリーランス活動を開始。2006年10月から海外サッカー専門誌『footballista』の創刊メンバーとして加わり、2015年8月から編集長を務める。西部謙司氏との共著に『戦術に関してはこの本が最高峰』(東邦出版)がある。

関連記事

RANKING

TAG

関連記事