レアル・マドリー出身のミュージシャンとしては人気バンド「ピグノイズ」のギターボーカルを務めるアルバロ・ベニートが有名だが、本格的に音楽活動を始めたのは現役引退後のこと。彼と同じくラ・ファブリカ期待のカンテラーノであるヘセは、バリバリの現役プレーヤーにして音楽業界でも注目を集める存在となっている。
カスティージャ時代の同僚デリク・オセデの紹介で知り合ったDJ兼音楽プロデューサー「Nuno N.Bi」に才能を見出されたヘセは、レゲトンユニット「Big Flow」のボーカルとしてミュージシャンデビュー。2014年3月に発表した『La mano arriba(手を挙げろ)』は好評を博し、大手レコード会社からもオファーを受けた。本業に支障が出るため断ったそうだが、同年11月以降はアーティスト名「Jey M」としてソロ活動を開始しており、昨年6月に発表したシングル『Yo sabía(知っていたよ)』はiTunesで好評配信中だ。二足のわらじを履く才能豊かな23歳の今後に期待しよう。
Profile
工藤 拓
東京生まれの神奈川育ち。桐光学園高-早稲田大学文学部卒。幼稚園のクラブでボールを蹴りはじめ、大学時代よりフットボールライターを志す。06年よりバルセロナ在住。現在はサッカーを中心に欧州のスポーツ取材に奔走しつつ、執筆、翻訳活動を続けている。生涯現役を目標にプレーも継続。自身が立ち上げたバルセロナのフットサルチームで毎週リーグ戦を戦い、スペイン人たちと削り合っている。
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