ツエーゲン金沢のJ3降格が決まったとき、SNS上には「金沢のイベントはどうなる?」「ヤサガラスはどうなる?」といった声が少なからずあった。金沢といえばイベント企画の充実ぶりで知られるが、その仕掛け人である株式会社石川ツエーゲンの事業企画部長、中山大輔氏を直撃すると早くも次なる一手を考えていた。来年、オープンになる新スタジアムで企画できそうなあれこれを教えてもらった。
J3降格でヤサガラスやゲンゾーはどうなる?
金沢のJ3降格により、彼らは深刻な危機に陥っていた。本人たちも薄々そのことに感づいていたようで、最終節のハーフタイムには大っぴらにこんな生々しい会話がかわされていた。
「予算削られないの?」
「それはまったくわからん」
J3になってもこのクラブに残れるのか。予算削減により真っ先に削られてしまうのではないか。彼らは運命の分かれ道を迎えていた。
といっても、これは選手やスタッフが来季の契約を心配してヤキモキしている姿ではない。会話の主は金沢の”非公式”マスコットであるヤサガラスと公式マスコットであるゲンゾイヤー。舞台はハーフタイムショー。そこでマスコット同士の生き残りをかけた鳩首凝議が繰り広げられていたのだ。……
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村田亘
編集プロダクション勤務を経て2013年にフリーに。エルゴラッソの記者、編集部勤務を経て故郷の石川県にUターン。2019年からツエーゲン金沢を中心に取材を続ける。