サンテティエンヌ→トロワ→サンテティエンヌ→リヨン→スワンジー→マルセイユ→ガラタサライ→アル・ヒラル→ガラタサライで計20年、767試合355ゴールを記録してきた点取り屋がJリーグに上陸だ。酒井宏樹と共闘したマルセイユ時代のエピソードを中心に、“バフェ・ゴミス・ザ・ライオン”のピッチ内外で魅力いっぱいな選手像を、その母国フランスから小川由紀子さんに伝えてもらった。
あの、元フランス代表のストライカー、バフェティンビ・ゴミスが川崎フロンターレに入団した。
今月(8月6日)で38歳になったが、昨シーズンもトルコ1部のガラタサライで公式戦10得点(28試合)をマークしてリーグ優勝に貢献と、まだまだ第一線で活躍中の大型CFだ。
ゴミスは、08-09シーズンはサンテティエンヌで松井大輔(Y.S.C.C.横浜)、そして16-17シーズンはマルセイユで酒井宏樹(浦和レッズ)のチームメイトだったから、お馴染み感のあるサッカーファンも多いことだろう。
リーグ1で9季連続2桁得点
ゴミスのここまでの経歴を振り返ってみよう。
地元トゥーロンのクラブから名門サンテティエンヌの育成所に進み、当時リーグ2(2部)にいた同クラブから03-04シーズンに18歳でプロデビュー。そのシーズン、サンテティエンヌは見事優勝してトップリーグ昇格を決めた。
そしてゴミスがカリム・ベンゼマ(リヨン/20)、ママドゥ・ニアング(マルセイユ/18)に次ぐリーグ3位の16得点を記録した07-08シーズンには5位フィニッシュと、過去10回のリーグ1優勝を誇る古豪サンテティエンヌは87-88シーズン(4位)以来のトップ5入りを果たし、UEFAカップ(現EL)出場権を勝ち取った。……
Profile
小川 由紀子
ブリティッシュロックに浸りたくて92年に渡英。96年より取材活動を始める。その年のEUROでイングランドが敗退したウェンブリーでの瞬間はいまだに胸が痛い思い出。その後パリに引っ越し、F1、自転車、バスケなどにも幅を広げつつ、フェロー諸島やブルネイ、マルタといった小国を中心に43カ国でサッカーを見て歩く。地味な話題に興味をそそられがちで、超遅咲きのジャズピアニストを志しているが、万年ビギナー。