リカルド・ロドリゲスからマチェイ・スコルジャに監督が代わった浦和レッズ。果たして、ポーランドの名将の就任でチームはどう変わるのか? 沖縄キャンプを取材中の沖永雄一郎氏が最新情報を伝える。
内地を襲った大寒波をよそに、日中は半袖でも出歩ける暖かさが続いた1月の沖縄。日が落ちてくるとさすがに肌寒くもあったが、快適な気候の中で複数のJクラブがキャンプを張っていた。その中にはもちろん、浦和の姿もある。
おなじみとなった金武町フットボールセンターでのトレーニング。今季は大幅な選手の入れ替えもなく、見慣れた選手たち、見慣れたピッチによるキャンプの光景が広がる。ただ少しだけ、違う面もあった。
キャンプ地の沖縄で感じた「変化」
1つは、コロナ禍の制限が解除されつつある現状によるもの。過去2年は一般非公開だったが、今年は多くのサポーターが訪れている。週末に行われた21日と25日の練習試合には、3桁を超える人々が観覧に訪れた。まだファンサービスは制限されているが、大原練習場に戻ってからも可能な限り練習を一般公開することを検討しているという。日常が少しずつ戻っている。
2つ目は、キャンプ初日から選手たちの体が仕上がっているように見えたことだ。昭和の時代ならいざ知らず、現在はお腹の出た状態でキャンプに参加する選手などそうそういないが、それにしても引き締まった状態に見えた。これは「当初はクラブワールドカップに照準を合わせていた」(クラブ関係者)ことが関係している。
そもそも、浦和の2023シーズンはACL決勝から始まる予定だった。それがクラブワールドカップ2022の開催決定により4月末~5月にずれ込んだかと思えば、今度はクラブワールドカップに出場する可能性も浮上。そのため、例年よりも早い1月6日に始動するスケジュールを組み、オフの間にもメニューを課して数値を報告させていたという。かなり仕上がった状態でキャンプに入れている。
そして最も大きな違いが、新たな指揮官。リカルド・ロドリゲス前監督との2年間を経て、「次の段階へ進む時だと判断した」(土田尚史スポーツダイレクター)と、今季はマチェイ・スコルジャを招聘した。果たしてマチェイがどんなサッカーをするのか、そのためにどんなトレーニングを課すのかが、やはり今キャンプの最大の関心事だろう。
「ゲーム支配」「コントロール」の真意とは?
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Profile
ジェイ
1980年生まれ、山口県出身。2019年10月よりアイキャンフライしてフリーランスという名の無職となるが、気が付けばサッカー新聞『エル・ゴラッソ』浦和担当に。footballistaには2018年6月より不定期寄稿。心のクラブはレノファ山口、リーズ・ユナイテッド、アイルランド代表。