現代的なトレーニング手法を用いる監督の第一人者として名の挙がる、チェルシーのトーマス・トゥヘル。だが、彼1人でチームを導いているわけではない。彼が信頼を置く名参謀、アルノ・ミヒェルスにスポットライトを当てる。
※『フットボリスタ第89号』より掲載
2020-21のCLで優勝し、現代の名将の一人として認知されるようになったトーマス・トゥヘル。その右腕としてすでに10年以上もともに仕事をしているのが、6歳年上のアルノ・ミヒェルス(54歳)だ。2006年、日本のS級ライセンスにあたるフースバルレーラーの資格を取るコースで2人は知り合った。
2009年にトゥヘルがマインツのトップチーム監督に就任すると、アシスタントコーチにラインラント地域のサッカー連盟で働いていたミヒェルスをクラブに推薦し、自ら電話で契約話を持ちかけた。「トーマスからの電話は、自分にとっても大きなチャンスだった。お互いに、正しい決断だった。トーマスとの出会いは、大きな幸運だった」とミヒェルスは振り返る。……
Profile
鈴木 達朗
宮城県出身、2006年よりドイツ在住。2008年、ベルリンでドイツ文学修士過程中に当時プレーしていたクラブから頼まれてサッカーコーチに。卒業後は縁あってスポーツ取材、記事執筆の世界へ進出。運と周囲の人々のおかげで現在まで活動を続ける。ベルリンを拠点に、ピッチ内外の現場で活動する人間として先行事例になりそうな情報を共有することを心がけている。footballista読者の発想のヒントになれば幸いです。
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