J2優勝とJ1昇格を味わった2021年シーズンのジュビロ磐田。その成果の一翼を“左投げ、右蹴り”の守護神が担ったことに、異論はないだろう。だが、開幕前にこの男がその立ち位置に収まることを予想した人が、どれだけいただろうか。一度は就職を決意しながらもラストチャンスでプロへの扉をこじ開け、短くない雌伏の時を過ごした29歳は今、改めてサッカーへの情熱を滾らせている。
三浦龍輝という生き方を紐解くインタビュー後編は、なかなか試合出場の叶わなかった“待ち時間”、ようやく辿り着いた正守護神の日々など、磐田での5シーズンを中心に語ってもらった。
手応えと後悔が交差した長野での1年間
――柏とはもともと1年契約だったんですか?
「そうです。1年契約だったので、もう契約したのと同時に、次のチームも探しながら練習していました」
――その後に移籍したAC長野パルセイロでの1年は、今から振り返るとどういう時間でしたか?
「柏でいろいろ得たものを、少しずつ出せたという感覚はありますね。試合経験がなかったので、それがゼロの状態から、柏でトレーニングしたものだけを出していた感じです。そこまで相手との駆け引きはできていなかったですし、1年間を通してゲームに出るのはまだ厳しかったと思います」……
Profile
土屋 雅史
1979年8月18日生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社。学生時代からヘビーな視聴者だった「Foot!」ではAD、ディレクター、プロデューサーとすべてを経験。2021年からフリーランスとして活動中。昔は現場、TV中継含めて年間1000試合ぐらい見ていたこともありました。サッカー大好き!
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2024.05.23