11月20日に行われたプレミアリーグ第12節の注目マッチ、勝ち点2差で迎えた4位リバプールと5位アーセナルの対決は、ホームチームの圧勝に終わった。ボール支配率62.5%対37.5%、シュート本数19対5、パス本数639対384。前節まで8戦無敗だったミケル・アルテタ監督のチームに勝機はなかったのか? 両軍の間にあった決定的な差は? アーセナルファンのグナ島さんが振り返る。
「強敵」なき8戦無敗を経て
「待ちに待った」――この試合に至るまでのアーセナルファンの気持ちを代弁するには、これ以上の言葉はないだろう。最悪と言っていい21-22シーズン開幕3連敗後の代表ウィーク明けとは、今回はまるで違う気持ちだった。
それもそのはず、アーセナルは第4節ノリッチ戦(○1-0)からプレミアリーグ8戦無敗(6勝2分)。その要因として今夏獲得した新戦力6人のフィットが大きいことは言うまでもない。生まれ変わったヤング・ガナーズの快進撃に筆者は心躍らされた。
しかしながら、その間の対戦には「強敵」と呼ばれる相手がいなかったことは事実だ。アーセナルは悪夢の8月にチェルシー戦(●0-2)、マンチェスター・シティ戦(●5-0)をすでに消化しており、その後の快進撃が「本物」なのか「勢い」なのかは不透明だった。
そんな中で迎えた第12節の相手が、まさに「強敵」のリバプール。今シーズンの彼らはアーセナルと異なり、夏の補強はCBのコナテのみで既存戦力の維持に重きを置いた。無論、圧倒的な強さで優勝した19-20シーズンの主力はほとんど残留している。
そんなリバプールの最大の強みは、何と言っても組織としての練度だろう。オーバメヤン、ラカゼット、ジャカらを除けば新参者たちで構成されているアーセナルとは乗り越えてきた場数が違う。
だからこそ、このアンフィールドでの一戦はアーセナルの強さの現在地を推し量る意味でも、長らく到達できていないCL出場圏内のトップ4を狙うためにも非常に大切な試合だった。……
Profile
グナ島
1993年10月31日、生まれも育ちも茨城県。アーセナルについてTwitter(@gooner1031)で発信。いたって平凡な企業戦士サラリーマン。ケツメイシとダイアンをこよなく愛する。