新たなタレントの台頭は、追っているリーグやクラブを問わず楽しみの1つだろう。そして今、J2を舞台にひと際まばゆい輝きを放っている1人の俊英がいる。普段J2をチェックしない方にも今から注目しておいてほしい、成岡輝瑠とはいったいどんな選手なのか。フットボリスタ・ラボの一員であるジェイさんに、直接取材をした情報も交えて綴ってもらった。
「なんだこのイニエスタみたいな日本人は?!と驚いた」
「密集の中で受けて前を向ける選手」
「小泉佳穂(FC琉球→浦和レッズ)みたいな選手がまた出てきてしまった(J2サポの悲鳴)」
これは、ある選手についてフットボリスタ・ラボ内で集めた情報である。その選手の話に入る前に、まず彼の置かれた状況を整理していきたい。
昨季、シーズン中盤から奇跡とも言える19戦無敗(10勝9分)でクラブ史上初のJ2昇格を果たしたSC相模原。今季は初挑戦のJ2で大苦戦を強いられ、序盤からJ3降格圏をさまよい続けると、第16節モンテディオ山形戦に敗れた翌日には三浦文丈監督が解任された。ここからクラブは反転攻勢に出るべく、高木琢也新監督を招聘するとともに積極的な補強策を敢行。しかし、その大半は実績のない20歳前後の若手選手たちだった。
ところが、その若手が中心となって大反攻が始まった。高木監督就任以降もすぐには成績が上向かなかったものの、東京五輪によるリーグ中断期間を経て新加入選手たちがフィットすると風向きが大きく変わってくる。DFラインに木村誠二、WBに兒玉澪王斗、シャドウに松橋優安と各ポジションで若い力が輝きを放っているが、彼らを中盤で繋いでいるのが成岡輝瑠だ。
守備に貢献し、攻撃では「剥がして運べる」
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Profile
ジェイ
1980年生まれ、山口県出身。2019年10月よりアイキャンフライしてフリーランスという名の無職となるが、気が付けばサッカー新聞『エル・ゴラッソ』浦和担当に。footballistaには2018年6月より不定期寄稿。心のクラブはレノファ山口、リーズ・ユナイテッド、アイルランド代表。