SPECIAL

アカデミック世界の論理から、日本のデータ分析の課題を探る

2021.06.12

TACTICAL FRONTIER

サッカー戦術の最前線は近年急激なスピードで進化している。インターネットの発達で国境を越えた情報にアクセスできるようになり、指導者のキャリア形成や目指すサッカースタイルに明らかな変化が生まれた。国籍・プロアマ問わず最先端の理論が共有されるボーダーレス化の先に待つのは、どんな未来なのか? すでに世界各国で起こり始めている“戦術革命”にフォーカスし、複雑化した現代サッカーの新しい楽しみ方を提案したい。

※『フットボリスタ第84号』より掲載。

 現代フットボールにおいて、データの重要性が高まっていることは周知の事実だ。レスターの奇跡的な優勝を支えていたのは「プレミアリーグ屈指のデータ分析チーム」であり、リバプールもデータ分析の分野には積極的な投資を繰り返している。従来は「広いピッチで22人の選手が動き回る」というフットボールの特性からデータ分析の活用が困難だと考えられていたが、トラッキングデータを含めたデータの収集が容易になったことから欧州では「データ革命」がスタートしている。今回は、本のアナリストが直面するいくつかの課題について考えていきたい。

不足する「統計学の知識」

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データ分析

Profile

結城 康平

1990年生まれ、宮崎県出身。ライターとして複数の媒体に記事を寄稿しつつ、サッカー観戦を面白くするためのアイディアを練りながら日々を過ごしている。好きなバンドは、エジンバラ出身のBlue Rose Code。

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