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3強の思惑。ESLが浮き彫りにしたポルトガルサッカー界の歪み

2021.04.28

“vs ESL”欧州主要リーグの受け止め方#5_ポルトガル

4月18日に正式発表されフットボール界に衝撃を与えるも、瞬く間に頓挫するに至った欧州スーパーリーグ(ESL)。世界から注目を集めた新リーグ構想を関係者やファン、メディアはどんなリアクションを見せたのか。“当事者”となった3カ国をはじめ欧州主要7リーグの反応を各国に精通するジャーナリストに伝えてもらう。

第5弾は、「追加3クラブ」の1つとしてポルト参戦が噂されたポルトガル。ポルトが否定し、ベンフィカ、スポルティングの3強が足並みをそろえる形になったが、ESLをめぐる議論の中であらためて3強が突出し、プレーヤートレーディングに邁進するポルトガルサッカー界の歪な構造が浮き彫りになった。

 世界中を揺るがした欧州スーパーリーグ構想(ESL)が発表されたのは4月18日のことだ。

 国内のどのクラブも創設メンバーの「12クラブ」に含まれておらず、当初は無関係のはずだったポルトガルサッカー界も“巻き込まれる”ような形で騒動に関与することとなった。

ポルトは消極的、ベンフィカは色気?

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スポルティングビジネスベンフィカポルト欧州スーパーリーグ

Profile

舩木 渉

1994年生まれ、神奈川県出身。早稲田大学スポーツ科学部卒業。大学1年次から取材・執筆を開始し、現在はフリーランスとして活動する。世界20カ国以上での取材を経験し、単なるスポーツにとどまらないサッカーの力を世間に伝えるべく、Jリーグや日本代表を中心に海外のマイナーリーグまで幅広くカバーする。

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