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戦術の「モダン化」に失敗…ドイツ代表が歴史的惨敗で突き付けられた現実

2020.11.26

1931年のオーストリア戦以来、実に89年ぶりとなる6失点完封の屈辱を味わったドイツ代表。クラブシーンではバイエルンが戴冠を遂げた昨季CLでベスト4に2チームを送り込み、ドイツ復権を印象付けていた中で代表チームが直面する戦術的な課題を分析するとともに、現地の反応もレポートする。

 国のプライドが崩れ落ちる歴史的大敗だった。

 11月17日、ドイツはUEFAネーションズリーグD組最終節でスペインに6-0で敗れた。ボール支配率70%対30%、シュート数20本対2本。一方的にボコボコにされ続け、ボクシングなら間違いなくドクターストップがかかっただろう。

 みじめだったのは、ヨアヒム・レーブ監督の采配がことごとく裏目に出たことだ。

穴だらけだったハイプレス

 スペインの[4-3-3]の布陣に対し、ドイツは試合開始から[4-2-3-1]の形でハイプレスを試みた。1トップのセルジュ・ニャブリが両CBをケアし、中盤3人(レオン・ゴレツカ、トニ・クロース、イルカイ・ギュンドアン)がスペインの中盤3人をマンマーク。さらに両ワイド(ティモ・ベルナー、レロイ・サネ)がスペインの両SBを監視する。

 中盤をしっかりマンマークし、ミスパスを誘発するハイプレスだ。

  ところが、これが全然ハマらなかった。理由は単純。スペインがGKと両 CBでうまく三角形を作り、ニャブリ1人ではとても追い切れなかったのである。……

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ドイツ代表ヨアヒム・レーブ戦術

Profile

木崎 伸也

1975年1月3日、東京都出身。 02年W杯後、オランダ・ドイツで活動し、日本人選手を中心に欧州サッカーを取材した。現在は帰国し、Numberのほか、雑誌・新聞等に数多く寄稿している。

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