10月にオランダで2020年最初のキャンプとトレーニングマッチを行った日本代表。最初は久々の再会を喜ぶ和やかな雰囲気だったが、森保一監督が指導を始めると途端に空気が変わり、トレーニングの強度が上がった。下の年代にまで受け継がれるべきA代表の空気感についてレポートする。
日本代表は今年に入って初めての活動を10月、オランダで行った。選手、テクニカルスタッフ、サポートスタッフなどのチームスタッフはアーネム市郊外、運営スタッフは試合会場のあるユトレヒト市内と二手に分かれて宿泊し、別々に泊まっていた。試合結果はカメルーンに0-0、コートジボワールに1-0と1勝1分けだった。
ガラリと変わった雰囲気
練習のほとんどは冒頭15分間のみしか公開されなかったが、完全公開の日も3回ほどあった。そのうち2回は、合宿初日からの2日間だった。初日はコンディション調整を主軸にしたメニューでリラックスしたもので、選手たちは自分がプレーするリーグのことを話したり、笑い声か聞こえたり和気あいあいとしたもの。そこには久しぶりの再開を喜ぶ雰囲気があった。
2日目も、アップからパス回しのトレーニングまでは緩やかな雰囲気だった。しかし、それまで遠巻きに選手たちを観察していた森保一監督が戦術練習の指揮を執ると選手たちの目の色がガラリと変わり、ピッチの上に緊張した空気が張り詰めた。もちろん、練習の強度は高かった。……
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中田 徹
メキシコW杯のブラジル対フランスを超える試合を見たい、ボンボネーラの興奮を超える現場へ行きたい……。その気持ちが観戦、取材のモチベーション。どんな試合でも楽しそうにサッカーを見るオランダ人の姿に啓発され、中小クラブの取材にも力を注いでいる。