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大白鳥のロンド 第19回
2025シーズンのアルビレックス新潟は大きな変革の時を迎えている。指揮官にはJ1で初めて指揮を執ることになる樹森大介監督が就任。レンタルバック組も含めて14人の選手が新たにチームへ加わった。中でも実に3人が入れ替わったGK陣は、イチからの競争が繰り広げられることに。このポジションの活性化が今季の鍵を握ってくる可能性は決して低くない。今回はそのGK陣の4人、吉満大介、田代琉我、藤田和輝、内山翔太の横顔を、渡辺泰広GKコーチのコメントも交えて、おなじみの野本桂子に紹介してもらおう。
樹森大介新監督を迎え、2025シーズンをスタートしたアルビレックス新潟。
昨季から18人が契約を更新し、新加入とレンタルバック組を合わせて14人をプラスした、32人体制で始動した。
「ここ3〜4年、入れ替わりが少なかった。新しい血を少し入れて、空気を入れ替えて、このシーズンに臨みたい思いがありました」。寺川能人強化本部長は、新体制発表会見で編成の意図を明かした。
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各ポジションの中で、最も動きがあったのはGK陣だ。
【OUT】
小島亨介 → 柏レイソル(完全移籍)
阿部航斗 → ジュビロ磐田(完全移籍)
西村遥己 → 松本山雅FC(育成型期限付き移籍)
【IN】
田代琉我 ← ロアッソ熊本(完全移籍)
藤田和輝 ← ジェフユナイテッド千葉(期限付き移籍から復帰)
内山翔太 ← アルビレックス新潟U-18(新加入/昨季2️種登録選手)
吉満大介のみが昨季から続投。GK4人のうち3人が入れ替わった形だ。
さらに、指導陣も一新。メインのGKコーチには、昨季1年間アシスタントGKコーチを務めた、クラブOBの渡辺泰広氏が昇格。アシスタントGKコーチには、サガン鳥栖U-12 のGKコーチ等を務めてきた涌生弦氏が就任した。
ちなみに渡辺GKコーチは1992年生まれ。J1でメインのGKコーチを務める中では最年少だ。J全体ではJ3ギラヴァンツ北九州の吉川脩人氏(1994年生まれ)に次ぐ若さである。
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さまざまな意味でフレッシュになった、新潟のGKファミリー。「結構、個性が違うので、それぞれがリスペクトし合って、練習できるような雰囲気にしたい」という渡辺GKコーチの目線による選手紹介もまじえながら、4人を紹介してみたい。
GK23:吉満大介
1993年2月21日/鹿児島県生まれ/187cm・85kg
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「ミツ(吉満大介)は昨季からいるので、新潟のサッカーをよく知っている。昨季後半ぐらいから相当調子が良くなっていて、キャンプの入りもすごく良かった。ミツは何でもできる選手で欠点がない。足元の技術が高いし、安定感もあるので、そういうところは信頼しています」(渡辺GKコーチメモ)
チームでは最年長GKであり、渡辺GKコーチとは同学年の世代。チーム内ではほかに、小野裕二、高木善朗、星雄次が同学年に当たる。
昨季、レノファ山口FCから加入し、ルヴァンカップ1試合に出場。新潟でのデビューは、デンカビッグスワンスタジアムで行われたプレーオフステージ、V・ファーレン長崎との第1戦。本来スタメンだったはずの阿部航斗が、クラブの登録ミスで出場できなくなったことを受け、急きょチャンスがめぐってきた。
それでも、日々のトレーニングから一切の緩みなく取り組んでいるベテランは、動じなかった。安定したセーブを披露して2−1で勝利。第2戦へ、1点のアドバンテージをとって阿部にバトンを渡した。クラブ史上初の決勝進出にも、一役買った形だ。
昨季は序列でいけば、第3GKだった。だが正副GKが移籍で去った今季は、イチから競争に臨むことができる。……
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Profile
野本 桂子
新潟生まれ新潟育ち。新潟の魅力を発信する仕事を志し、広告代理店の企画営業、地元情報誌の編集長などを経て、2011年からフリーランス編集者・ライターに。同年からアルビレックス新潟の取材を開始。16年から「エル・ゴラッソ」新潟担当記者を務める。新潟を舞台にしたサッカー小説『サムシングオレンジ』(藤田雅史著/新潟日報社刊/サッカー本大賞2022読者賞受賞)編集担当。24年4月からクラブ公式有料サイト「モバイルアルビレックスZ」にて、週イチコラム「アイノモト」連載中。