ダニエウ・アウベスに有罪判決。変わる「性的同意」の定義
サッカーを笑え ＃4
証言を3度覆して逮捕、収監、そして……。ブラジル代表で歴代3位の126試合に出場、サッカー史上最多という46ものタイトルを獲得したキャリアが一転、終焉を迎えたダニエウ・アウベス（40）の事件を続報する。
ダニエウ・アウベスに有罪判決が出た。強姦罪で懲役4年半。被害者の不同意性交との主張が認められ、D.アウベスの同意の上、という主張は認められなかった。
この判決は、“性的同意の定義が変わったことを表すお手本のようなもの”とされているが、その話の前に、有罪判決までの事実関係をまずまとめておく。
※『footballista 2023年3月号』の当連載でこの事件のことを詳報しているので、詳しく知りたい人はそちらを
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2022年12月31日：バルセロナのディスコで事件発生
2023年1月2日：被害届が受理され警察の捜査開始
1月20日：D.アウベスが任意出頭後、逮捕。プーマス（メキシコ）を解雇される。証言が「女性のことは知らない」→「トイレで顔を合わせたが何もしていない」→「彼女の方から覆いかぶさってきた」→「合意の上だった」と三転。拘置所入り。
1月31日：最初の保釈請求却下
4月17日：D.アウベスが性交があったことを認める
6月12日：保釈請求、再び却下
6月21日：D.アウベスが『バングアルディア』紙のインタビューで「彼女を許す。なぜこんなことをしたかわからないが彼女を許す」と寛容な被害者の立場で主張
2024年1月3日：D.アウベスの関係者が被害女性の本名を出し「精神的後遺症があるなら、なぜこんなことができるのか？」というコメント付きで、彼女が遊んでいるビデオを流す
2月5日：裁判がスタートし7日に結審
2月22日：懲役4年半の有罪判決が出る
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「YESだけがYES」法とは
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Profile
木村 浩嗣
編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。
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