翌日更新!カタールW杯注目試合レビュー
ケガ人続出の不安要素を乗り越え初戦でオーストラリアに勝利したフランスは、続くデンマーク戦でもピッチに立った選手たちが躍動し勝利。早々にノックアウトステージ進出を決めた。
開幕前に相次いだケガ人
チームスポーツを見ていると、たびたびこういうシーンを目にする。
チームの大エースだとか、欠かせない大黒柱がケガやファウルで試合から離脱する。一見、劣勢に陥りそうなシチュエーションなのだが、残りのメンバーが「彼の分まで!」「彼がいなくても勝てる!」と奮起して逆転勝利したり、大崩れすることなく踏ん張りきったりという展開だ。
今回のワールドカップに臨んでいるフランス代表からも、まさにそんな「プラスアルファ」の意志の力が感じられる。
大会前にエンゴロ・カンテ、ポール・ポグバという2018年ロシア大会優勝の立役者2人がそろって負傷欠場することが決定。
さらにはカタール入り後のトレーニング中に、ドイツリーグで現在得点ランク1位と“ノってる男”クリストファー・エンクンクと、先月バロンドールを受賞したばかりのカリム・ベンゼマのストライカー2人が負傷で離脱。
コンディションが間に合うかという状態で現地入りしたDFプレスネル・キンペンベも間に合いそうにないという判断から、急きょA代表経験ゼロの24歳アクセル・ディザジ(モナコ)を交代要員として招集するに至った。……
Profile
小川 由紀子
ブリティッシュロックに浸りたくて92年に渡英。96年より取材活動を始める。その年のEUROでイングランドが敗退したウェンブリーでの瞬間はいまだに胸が痛い思い出。その後パリに引っ越し、F1、自転車、バスケなどにも幅を広げつつ、フェロー諸島やブルネイ、マルタといった小国を中心に43カ国でサッカーを見て歩く。地味な話題に興味をそそられがちで、超遅咲きのジャズピアニストを志しているが、万年ビギナー。