風間八宏の真・ユニット論 第12回
「ボールをトラップしたのに“止まっていない”」「止める、外すの目をそろえる」など独自の技術論を突き詰めた指導者として、日本で唯一無二の存在となっている風間八宏。彼の技術論は個人で完結しているわけではなく、人と人の意思の疎通や駆け引きがベースになっている。個人の技術解説でもなく、チームの戦術解説でもない、数人の集団で構成されるユニットの動きは、サッカー解説の盲点になっているのではないか――名手たちの隠れた凄みを、“局面を切り取る達人”が斬る!
第12回は、U-24代表の親善試合で生まれた一撃にフォーカスを当てる。C大阪の瀬古歩夢のフィードに、サガン鳥栖のストライカー・林大地が走り込んで決めた先制ゴールだ。風間八宏氏というと“ショートパス”のイメージが強いが、ロングフィードから生まれたこのゴールにも彼の”技術論”が存分に詰まっている。
PICK UP MATCH
2021 3.29
U-24 Japan 3-0 U-24 Argentina|SAISON CARD CUP 2021
45’ 林大地
瀬古歩夢のキックは「一級品」
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Profile
竹中 玲央奈
“現場主義”を貫く1989年生まれのロンドン世代。大学在学時に風間八宏率いる筑波大学に魅せられ取材活動を開始。2012年から2016年までサッカー専門誌『エル・ゴラッソ 』で湘南と川崎Fを担当し、以後は大学サッカーを中心に中学、高校、女子と幅広い現場に足を運ぶ。㈱Link Sports スポーツデジタルマーケティング部部長。複数の自社メディアや外部スポーツコンテンツ・広告の制作にも携わる。愛するクラブはヴェルダー・ブレーメン。