先月末の代表ウィーク中にリバプールが開催したチャリティマッチで、久々に“ホーム”アンフィールドでプレーしていたフェルナンド・トーレスが、かつてリバプールからチェルシーへと移籍した際にスティーブン・ジェラードからアドバイスを受けていたことをスペイン『アス』紙のインタビューの中で明かしている。
2007年夏にアトレティコ・マドリーからリバプールへと加入したトーレスは、3シーズン半後の2011年1月にチェルシー行きを決断。当時の英国史上最高額となる移籍金5000万ポンド(約90億円)で新天地へと旅立った。
かなりの注目とレッズ(リバプールの愛称)ファンからの批判を浴びた移籍から4年。現在は古巣アトレティコ・マドリーでプレーするトーレスはまず、今季限りでのリバプール退団が決まっている元同僚について、「ジェラードは僕のキャリア、野心、目標設定の仕方、勝利への渇望、すべてを変えてくれた」とコメント。
続けて、「ジェラードは僕にたくさんのことを話してくれたよ、リバプールを離れると告げた時でさえもね。彼は僕にこう言ったんだ。『君自身のことだけ考えて、ベストな選択をするんだ。どうやって(選手が)チームから旅立っていくかを見てきただろう。君にとって、今がその重要な時なんだから。君の実力は誰もが認めているよ』」と、チェルシー移籍を決めた際にジェラードとかわしたやり取りの内容を明かした。
31歳のスペイン人FWはさらに、「彼のようなチームメイトと出会うことは二度とないと確信しているよ」と付け加え、彼にとってジェラードが大きなウェイトを占める存在であることを強調している。
ジェラードとの移籍にまつわるエピソードについては、昨年夏にリバプールからバルセロナへと移籍したルイス・スアレスが、「『リバプールを離れるのは、然るべきタイミングで、然るべきクラブから声がかかった時でも遅くはない』と言われてアーセナル移籍を思いとどまった」ことを自伝の中で綴っている。
リバプール一筋18年、偉大なる主将がそのキャリアに多大なる影響を与えた選手は、他にも数多くいることだろう。ジェラードの退団が近づくにつれ、また退団後には様々な逸話が明かされることになりそうだ。
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