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ベルギーリーグ新フォーマット発表。降格プレーオフ導入へ

2023.06.13

 6月4日にベルギー最古のクラブ、ロイヤル・アントワープが66年ぶり5回目の優勝を飾って2022-23シーズンが終了したベルギーリーグ。シーズン終了から2カ月も待たずに、新シーズンの2023-24シーズンが7月28日に開幕する。

 ベルギーリーグ側は6月8日に新フォーマットを発表した。新型コロナウイルスの流行により、1部リーグは過去3シーズン、18チームで開催されたが、昨シーズンにオーステンデ、ズルテ・ワレヘム、スランの3チームが降格し、2部で優勝したRWDモーレンベークを加えた16チーム体制で新シーズンが開催される。

優勝プレーオフは再び6チーム体制に

 16チームに戻ったベルギーリーグは7月28日に開幕し、ホーム・アンド・アウェイの総当たり方式で対戦し、それぞれ30試合のレギュラーシーズンを戦う。

 そして、新シーズンもベルギーリーグの特徴であるプレーオフが導入される。過去3シーズンは「優勝プレーオフ」は上位4チームによって争われたが、再び6チーム体制に戻る。

 1位から6位のチームは優勝プレーオフに進出し、それぞれホーム・アンド・アウェイ方式で合計10試合を戦う。優勝プレーオフでは、レギュラーシーズンの勝ち点が半分からスタートする従来の方式が採用される。小数点は切り上げられるが、プレーオフでの勝ち点が並んだ場合は、レギュラーシーズンで勝ち点が偶数のチームが上位になる。

 優勝チームにはUEFAチャンピオンズリーグ本戦出場権、2位にはCL予選からの出場権、3位にはUEFAヨーロッパカンファレンスリーグの予選への出場権を得る。

 7位から12位は、カンファレンスリーグの予選出場権を争う「ヨーロッパプレーオフ」への出場権が得られる。こちらも優勝プレーオフ同様に、レギュラーシーズンの勝ち点の半分からスタートし、ホーム・アンド・アウェイ方式での総当たり戦で行い、プレーオフ首位のチームが、優勝プレーオフ4位のチームとカンファレンスリーグプレーオフの予選出場権をかけて対戦する。

 UEFAヨーロッパカップ出場権が与えられるベルギーカップに優勝したチームが上位4位以上で終了した場合は、優勝プレーオフ5位のチームに最終プレーオフ出場権が与えられる。

 つまり新シーズンは、12位のチームにまでカンファレンスリーグ出場権獲得のチャンスがあると考えられる。

熾烈な降格プレーオフ

 新シーズンから新たなプレーオフが導入される。リーグ下位の13位から16位までのチームが出場する「降格プレーオフ」だ。

 優勝プレーオフ、ヨーロッパプレーオフと異なり、レギュラーシーズンの勝ち点でスタートする。総当たりでそれぞれ6試合を戦い、下位2チームが2部に降格する。そして15位で終了したチームは、2部の昇格プレーオフを勝ち上がったチームと入れ替え戦で対戦する。つまり、最大3チームが降格するという過酷なフォーマットに変更となった。

 プレーオフの賛否はベルギー国内でも大きく分かれており、廃止論も根強い。しかし、上位6チームが参加するプレーオフに進出すれば、多額な放映権料を得られ、観客数も増加する。昨シーズンの最終節のように、1分単位で順位が変動するエキサイティングなプレーオフが見られるのを期待したい。


Photo: Getty Images

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ロイヤル・アントワープ

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シェフケンゴ

ベルギーサッカーとフランス・リーグ1を20年近く追い続けているライター。贔屓はKAAヘントとAJオセール。名前の由来はシェフチェンコでウクライナも好き。サッカー以外ではカレーを中心に飲食関連のライティングも行っている。富山県在住。

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