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メキシコ、東京五輪で銅メダルを獲得。西村亮太コーチも勝利に歓喜

2021.08.07

 東京五輪の男子サッカー競技3位決定戦において、U-24メキシコ代表はU-24日本代表を3-1のスコアで下し、銅メダルを獲得した。試合後のメキシコ代表メンバーの声、そしてチームを支えた日本人コーチについて、地元メディアが紹介している。

「今大会で最高のチーム」

 『RECORD』電子版によると、今回の銅メダルはメキシコのオリンピック史上5つ目となる団体競技でのメダルだという。最初は1900年パリ五輪のポロ競技で、銅メダルを獲得している。1936年ベルリン五輪では、ポロとバスケットボールでそれぞれ銅メダルを手にした。そして2012年、男子サッカー競技で金メダルに輝き、今回の銅メダルに繋がったのである。

 オーバーエイジ枠で参加し、キャプテンとして勝利に貢献した守護神ギジェルモ・オチョアは「手ぶらで家に帰りたくはなかった。家族にメダルを見せてあげたかったからね。それができるからうれしいよ」と明かし、「どうしてもこのメダルを獲得したかった。いつか再び我われが集まった時、自分たちがメダリストであると思い返すことができる」と家族やチームメートとの絆を交えながら喜びを語った。

 ハイメ・ロサーノ監督は「五輪の他の試合と同様、非常に難しい試合だった。我われが強度と正確性を保ってプレーしたから3つのゴールを奪うことができた。スコアは3-1だったが、5-0で終わっていた可能性もあるし、引き分け(=PK戦での決着)になっていた可能性もあった」と3位決定戦を振り返った。その上で「素晴らしいプレーヤーやスタッフに感謝したい。今大会で最高のチームだ」と自軍を称えている。

西村コーチの試合後の様子

 そのロサーノ監督の傍らには常に西村亮太コーチの姿があった。『MARCA Claro』は「西村コーチはメキシコのゴールが決まるたびにロサーノ監督と抱擁を交わしていた。彼のプロフェッショナリズムやチームへの忠誠心、そして何よりメキシコへの情熱を示しているように見えた」と評す。また、試合後には「飛び跳ね、泣き、歌い、拍手を送り、全員と抱き合った。ロサーノ監督のアシスタントとしてこの試合に勝利し、銅メダルを獲得したことに満足しているようだった」と綴っている。

 また、『SOPITAS.com』 は西村コーチにまつわる一つのエピソードを紹介している。代表チームが来日した際、彼の母親がスペイン語のメッセージボードを手にチームを出迎えたという。同メディアのインスタグラムでは、メキシコ代表のユニフォーム姿の女性が「メキシコ代表チームの来日を心待ちにしていました。ようこそ東京へ。あなたたちの勝利を信じています。幸運を祈ります」と書かれたボードを手に微笑む様子が紹介されており、この女性が西村コーチの母親だとしている。


Photo: Getty Images

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ギジェルモ・オチョアハイメ・ロサーノ西村亮太

Profile

池田 敏明

長野県生まれ、埼玉県育ち。大学院でインカ帝国史を研究し、博士前期課程修了後に海外サッカー専門誌の編集者に。その後、独立してフリーランスのライター、エディター、スペイン語の翻訳家等として活動し、現在に至る。

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