ドイツ、イングランドは危険? 人工的なゲームモデルの限界
喫茶店バル・フットボリスタ ~店主とゲストの蹴球談議~
毎号ワンテーマを掘り下げる月刊フットボリスタ。実は編集者の知りたいことを作りながら学んでいるという面もあるんです。そこで得たことをゲストと一緒に語り合うのが、喫茶店バル・フットボリスタ。お茶でも飲みながらざっくばらんに、時にシリアスに本音トーク。
今回のお題:月刊フットボリスタ2018年8月号
「『世界基準』で見た日本」前編
店主:浅野賀一(フットボリスタ編集長)
ゲスト:川端暁彦
国の文化とモダンサッカー
川端「まずは前号で行ったW杯予想大会の反省からということで良いですか?(笑)」
浅野「ヨーロッパ優位の大会になるという最低限の大枠は外していなかったけれど、中身はボロボロでしたね。これも全部、大会前日に解任されたロペテギが悪いんです(笑)」
川端「言い訳はいいわけ。しかし、ドイツもみんな外しまくりましたね。僕を含めてスペインを推さない人はいても、ドイツは軒並み推されてましたから。ドイツを4強から外したのは西部謙司さんと神尾光臣さんだけ。僕はクロアチアを唯一4強以上に推した男なので、その点でギリギリセーフじゃないかと(笑)。それにしても、1番人気のブラジル、2番人気のドイツ、3番人気のスペインがそろって4強に残れなかった。波乱の大会でしたね」
浅野「戦術のパラダイムシフトが代表シーンにも波及するという予想があったわけですが、そのトレンドの先頭を走っていたドイツの敗退は示唆的でしたよね。メキシコによるクロースとフンメルスへのダブル・マンツーマンによって戦術的に機能不全になったことも含め、研究のしやすさ、ゲームモデルに合致しない選手を排除したことによる幅の狭さなど、いろいろ考えさせられました」
川端「やっぱりどこかに異質な選手を残しておかないと厳しいのかなとも思いました。ドイツは唯一ゲームモデルからはみ出しているというか、異質さのある選手がマリオ・ゴメスで、彼を出すと確かにちょっとやることに変化出るんだけど、でもM.ゴメスという……。スペインも、あれでジエゴ・コスタという異才がいなかったらもっと酷いことになっていたのでは。フランス、イングランド、そしてベルギーの躍進はドイツ・スペインの早期敗退の裏返しみたいなところもありました」
浅野「ドイツはアンダーの世代から攻撃時にタッチラインを踏む選手を置く、俗にいう5レーンをすべて埋めるグアルディオラ戦術を採っているんだけれど、この戦術の要となるべき突破力のあるウイングがいないのが致命的でした。ペップ2年目のバイエルンでもロッベンとリベリが故障した後は5レーンを埋める攻め方はやめていますからね」
川端「グアルディオラは枠組みありきの人みたいに言われがちですが、ちゃんと“人ありき”の部分を持ってますよね。だから勝てるんだろうし」
浅野「ドイツの4年前はもっとカオス寄りというか、ドイツっぽい縦の速さもあったんですよ。この極端なポジショナルプレー志向を、中央に密集を作るカオスなトランジションサッカーの急先鋒であるラルフ・ラングニック(RBライプツィヒのSD兼監督)やヘルムート・グロースは大会前からドイツの良さが失われると批判していて、実際その通りになったな、と。詳細なゲームモデルを作ることの欠点というより、ゲームモデルの適合性に問題があったのかもしれない。おそらく、ドイツは大会後にペップからラングニック寄りにゲームモデルの微調整をしてくるはずです」
川端「僕がドイツを見ていて強烈にデジャブがあったというか、思い出したのは96ジャパン、2013年のU-17W杯に参加したU-17日本代表ですね。ゼロトップのまさにグアルディオラスタイルのゲームモデルを徹底していた日本では珍しいタイプのチームでした。というか、U-17年代の代表チームでそこまで緻密に作り込んでいるチーム自体が世界的にもなかったと思いますが。ただ、メッシやロッベンはいないチームでした。常に圧倒的にボールを支配し続けて、押し込みまくり、“誰が出ても同じサッカーができる”チームでした」
浅野「ああ、吉武博文監督のチームか。確かに……」
川端「ただ、『誰が出ても同じサッカーができる』というのは、『誰が出ても流れを変えられない』と紙一重。結局、スウェーデンのスカンジナビアなブロックディフェンスからの速攻という形の前に屈しました。当時の吉武監督は『全員ボランチ』みたいな考え方を掲げ、いわゆるドリブラーや自己主張の強いタイプのタレントを排してチームを作っていましたけれど」
浅野「似ているかもね。圧倒的なボール支配率と負け方も含めて」
川端「あの世代だと、『奥川雅也とか青木亮太とか流れを変える変化系の選手が欲しいな』と見ていて思うわけですけれど、彼らみたいなのがいると『誰が出ても同じサッカー』は無理ですからね。ドイツの若い世代の代表を見ていた時も思ったんですが、育成で針を振り切る怖さはあらためて感じますね。大幅な育成改革をして統一的なモデルを作ってというのをやってきた成果が出たのが前回大会だけど、それは結構危ういバランスの中にあったのかな、という。旧来型のドイツらしさと新しいドイツがうまいバランスでミックスされていた中で、結構偶発的にできた良いチームという一面もあったのではないかな、と。例えば、フィリップ・ラームなんかはそのハイブリッドの中だからこそ伸びていった選手の気がするんですよ」
浅野「針を振り過ぎた危うさはあるよね。グアルディオラは最大6人のハイプレスを8人のビルドアップで外して前線にクリーンなボールを供給させるまでが監督の仕事で、そのから先はタレント次第とハッキリ言っています。ただ、そのタレントがエジル以外にいなかった」
川端「彼がボールに触らないと何も起きませんでしたね。ドイツの改革の原点って、2000年の後からじゃないですか。2014年大会って、10歳前後からその影響を受けて育ってきた選手は10代後半から20代前半ですよね。だから、2014年って、その影響を日本で言う高校時代前後の『後期育成年代』で受けた世代は多かったと思いますが、ずっと一貫指導された世代はまだ育ちきっていなかったはずです。それが今回は20代後半で、コアメンバーになった。そうしたら、『あれ?』って部分が少なからず出てきたんじゃないかな、と」
浅野「大会直前にドイツ国内では『やばいかも』と言われてたけど、前回もそうだったしどうせ本番には合わせてくるんでしょと悠長に構えていたら、本当にやばかったという(笑)」
川端「みんな親善試合は参考にならないと思っていたら、大いに参考になったのがまさかのドイツだった(笑)。絶対に修正してくると思ったら、『そのまんま』のプランAオンリーでいったのは逆に凄いですよね。どんだけ自信あるんだ、という」
浅野「そう、親善試合は全然よくなかったんだよね。ただ、ドイツだから本番はやるでしょと思っていました」
川端「みんなリネカーの言葉に引っ張られ過ぎだよな(笑)。最後にドイツは勝つ」
浅野「今回、ちょっと修正して言い直していたよね(笑)」
川端「でも、そういう意味でも“ドイツらしさ”は確かに感じられなかったですよね」
浅野「もともと優勝した前回ですら“ドイツらしさ”の欠如は言われていたじゃないですか。クリーンな優等生ぞろいというか。今回はさらに輪をかけてドイツっぽさが消えていて、今後のかじ取りが難しそうだなと。中央集権型の選手育成の悪い面が出始めているのかもしれません。10年後は同じ方針を掲げたイングランドがそうなっているかもね(笑)。FA(イングランドサッカー協会)が掲げたイングランドDNAのゲームモデルは人工的過ぎて、あまりにも英国サッカーの伝統を排除しているというか」
川端「実際、ない話じゃないね。オランダの凋落を見てもわかるように、育成は知れば知るほど、マジで難しい(笑)。ところで、今大会のイングランドはどう見ました?」
浅野「うん、まあ、セットプレーは良かったよね(笑)」
川端「あのセットプレーも、他に持ち上げるものがなくて無理矢理持ち上げられてる感もあるんだけど(笑)」
浅野「アンダーの代表はめちゃくちゃ強いなと思うんだけど、A代表にはそれを感じない。なぜだろう?」
川端「アンダー代表の強さが反映されたとしても、それはもう少し先じゃないですか? ただ、プレミアリーグにも一因がありそうですよね。各クラブともに“主役”が外国人選手だから、トップクラブだと脇役に回るしかない感じもある。どこのクラブもお金持ち過ぎるというか(笑)」
浅野「それはあるだろうね」
川端「育成年代で活躍している技巧系、賢い系の選手が、助っ人として補強されてくるブラジルやらベルギーやらアルゼンチンやらの外国人タレントたちとの競争にさらされて消えちゃうのかなというのもありますよね。“筋肉系”のタレントに関してはイングランドもワールドクラスの国なので普通に生き残っていくけれど、という」
浅野「まあ、イングランドは2022年用のチームなので、ドイツの例でいけば、昔のイングランドと新しいイングランドが交わるこのタイミングが一番強くなる時期なんだろうね。2022年がそうなるとチャンスだとは思います。下の年代はタレントぞろいなので。逆にその先はドイツと同じ困難が待っている気がします。アイデンティティ・クライシスというか、現代サッカーの最新トレンドを入れたら、国として持っていたストロングポイントが薄れていくという」
川端「だから国としてゲームモデルの統一を図っていくにしても、自分たちの強みを生かす方向性を保つことはマストなんじゃないかな。流行に乗るんじゃなく。アイスランドは一つの典型だなと思いました。190クラスのマッチョマンが23人簡単にそろう国ならではのやり方ですよね」
お金持ちの子しかサッカーができない問題
川端「いずれにしても、そういう部分まで全部ひっくるめて、あらためてW杯の怖さを思い知った大会でした。伝統ある強豪国ですら、本当に勝ち残るのが難しい大会になっています。そういう意味で、我らが日本はよくやったと言えるのかな?」
浅野「結果は過去最高ですよね。日本人が今まで積み重ねてきた“自分たちのサッカー”を出した上で、ベスト8にあと一歩まで迫ったんですから。ザック時代にやりかかったことを4年越しに実現したと思います」
川端「本当によく頑張ったと思うし、『良かったなあ。選手たちが何十年かけて積み上げてきた努力が報われて』という感慨もあるんだけれど、一方で課題も明らか」
浅野「そうだね。リードした後の逃げ切り策のなさは、その典型だと思います。ベタ引きだと苦しいからプレスをかけられても逃げられるようなGK含めたボール回しとかね。ベルギー戦では蹴っちゃっていたから。あと今回はベストな11人を選ぶための23人になっていた感が強くて、途中交代を含めたW杯を戦うための23人選びになり切れなかった。まあ一足飛びに強くなれるような甘い世界じゃないし、そうやって一つひとつ学んでいけばいいんじゃないかなとも思うけれど」
川端「うん。学んでいくことは大事。その点で今回の大会で日本人が監督をやったメリットは、監督やコーチをやっていた人がそのままこの国に残ることだね。森保さんなんかはダイレクトに生かせる立場でしょう。あ、A代表監督をやるかは知らないよ(笑)」
浅野「確かに、スタッフを含めた継続性を持てるのはポイントだね」
川端「ただ、今回の代表は完全に一つの世代のピークでしょう。4年後も継続する選手はそう多くない――というか、ピークの過ぎた選手たちに頼ったままなんだとすると、相当キツい」
浅野「今回はベストの11人を選ぶための23人だったから、若手を入れる余裕がなかった」
川端「いや、根本の問題はベストの11人を選ぼうとした時に自然と若手が候補リストに入ってこないことの方だと思うけどね」
浅野「中島翔哉や堂安律はタレント的には選ばれる余地があったと思うけど、西野さんも自分の人生が懸かっているから、短期間なら知っている方を選ぶというのもあります。中島じゃなくて宇佐美貴史とか」
川端「今年24歳の中島が若手扱いされること自体に違和感があるけどね。宇佐美たちと2歳しか違わない。あと、当初の西野プランだと青山敏弘と今野泰幸はきっと入っていたと思うんだよね。そうなると実はもっと平均年齢高かったんじゃないかというのもある(笑)。この2人の故障は日本の勝ち残りという意味では痛かったと思うけど」
浅野「その2人はいた方が戦力になっただろうね」
川端「まあ、その2人がいたら、柴崎岳が使われず、今大会のブレイクがなかった可能性もある(笑)。チームは生き物だから、その辺りの機微は本当に難しい」
浅野「まあ、いずれにしても若手がいないので、雑誌ではこのテーマの原稿を川端さんに書いてもらいました。俺が面白いなと思ったのは今の育成は10年、20年前からの成果という前提の話と、ほぼテクニカルではなく社会の話だったこと」
川端「ドイツの話もそうなんだけど、今回の代表から『日本の育成』の問題が語られがちだけれど、そしてなぜかメリットや強みは語られないけれど(笑)、彼らが育ってきた『日本の育成』は良くも悪くももうなくなっていたり、これからなくなっていきそうな部分が多いからね。サッカーの環境に限らず、『日本はずっと変わっていない』とみんな思い込みがちだけれど、実際はそんなことない。例えばフランスは人種構成的に変わってないけど、フランス育ちの親がフランス生まれの子を育てているケースも多くて、彼らのメンタリティはかなり変わっているんじゃないかな。今大会の彼らを見ていてあらためて思いました。フランス国歌、ラ・マルセイエーズの歌われ方とかも20年前のチームと明らかに違っているでしょ。そして、そういう社会的な問題に対してどう挑むのかもサッカーの代表チームを強くする道だと思います。かつてフランスのINF(国立サッカー養成所)が教育含めた無償化によって貧しい移民の子どもたちのタレントをすくい上げて成果を出したようにね」
浅野「原稿でも書いてくれたけど、『お金持ちの子しかサッカーができなくなっている問題』は小さい子を持つ親としても実感としてあります。スクールの月謝が1万とか2万とか、ピアノ教室かよ、と(笑)。まあそれでも商売を成り立たせるギリギリの金額なんだと思いますが、学校の部活動が先細って行く中でボールを蹴る子は確実に減るだろうなと思います」
川端「サッカーが完全に“お稽古事ビジネス文化”に飲み込まれていっている中で、まさにピアノのように『サッカーはお金のある家の子がやるもの』というのが一般的な認識になっていくとしたら、この国のサッカーの未来は相当暗いと思っています。そこは阻止したい(笑)」
浅野「川端さんが記事の中で提案してくれたJFAアカデミーの無償化はサッカー界の社会貢献策としても底辺拡大策としていい試みだと思う。というか、日本がモデルにしたフランスのINFがそうなっているしね」
川端「お金持ちは高いお金を払って、ブランドのある有名クラブ名がついたスクールに行けばいい。そこは自由。でも、そうじゃない子どももたくさんいるから。そして、そっちの方に金の卵が眠っているよ。これは絶対に」
部活文化とJクラブ文化
浅野「ちょっと話が飛んじゃったので、間を繋げたいんだけど、今の若手がいない理由は10年前の育成にあって、今後はさらにやばそうというのが川端さんの実感?」
川端「いや、ここからしばらくはそんなに悲観していない。A代表に若手が多く入るようになるとも思うよ。今回の代表チームより強くなれるかは何とも言えないけれど。個人的に育成について危機感を覚えるのは今『若手』と言われる選手たちよりさらにもっと下の世代についてだね。フィジカルテストの数字とかも落ちていると言うしね。そこへの危機感はある」
浅野「それはまずいね」
川端「だから日本サッカー協会の会長とか技術委員長は、A代表がどうしたとかそういう話にばかり汲々とするんじゃなくて……と言うと怒られるだろうけれど(笑)、でも、もっと大きく先を見た話を語ってほしいし、実行してほしいという気持ちはある。もちろんA代表が大事じゃないという意味じゃないよ。間違いなく大事。その上で、ね。あとやっぱり本田圭佑たちから香川真司、大迫勇也くらいの今の代表のコア世代は普通に凄かったんだと思うよ」
浅野「さっきの話と繋げると、日本もJリーグ以前の高校サッカーに代表される部活文化と、Jユース文化のミックスされたところで一番いいタレントが出てきた。そんなタイミングなのかもしれないね」
川端「今回のチームって、レギュラー11のうち高校年代で言うと7人が部活、1人が町クラブ、3人がJクラブという顔ぶれでしょう。中学年代で言えば5人が部活、2人が町クラブ、4人がJクラブ。中学の部活も私立が2人で公立が3人。そういうバランスの産物という面はある気はしています。どちらかだけでもダメだったと思う」
浅野「それがJクラブ中心へ本格的にシフトしていく中で何が起きるのか?」
川端「どうなんだろう。別に部活出身の選手がいなくなるということはないと思うけれど、数は減りそうだなとは思う。ただ、Jユース育ちが増えることによってメチャクチャ良くなっていく感覚があるかと言えば、そうでもない」
浅野「やっぱり、大学サッカーも含めていろんな道を閉ざさないようにしないとね」
川端「そう、裾野の広さは絶対に大事。昌子源なんて、一回ドロップアウトしているわけだからね。彼の復活ストーリーは、部活文化が47都道府県に広く根付いていたからこそでしょう」
浅野「田嶋会長は育成改革を掲げているじゃないですか。彼の施策はどう思いますか?」
川端「策よりまずは何より予算を拡充することだと思う(笑)。U-17とU-20が同時に世界大会へ出たら、予算が足りなくなるので下の世代の代表が合宿減らすとか、そういうのではダメでしょう。もちろん法的な部分を含めて予算ありきの日本型組織の制約があるのはわかりますが」
浅野「今回のA代表で得た金を育成に充ててねということで」
川端「それ、リアルに大事だと思うよ。現場で話を聞くと育成も指導者養成も『もっとこういうことをしたらいい』『ああしたら選手の発掘ができる』みたいなアイディアはいろいろ出てくるんですよ。けれど、金がない、と(笑)。でも、まずはそういうアイディアに予算をつけていろいろやってみることだと思う。失敗もするだろうけど、その失敗も含めて財産になるだろうから」
浅野「なるほど。では育成関連予算増額を祈りましょう(笑)」
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Photos: Getty Images
Profile
川端 暁彦
1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開。古巣『エル・ゴラッソ』を始め各種媒体にライターとして寄稿する他、フリーの編集者としての活動も行っている。著書に『Jの新人』(東邦出版)。