
【コロナ禍で揺らぐフットボールバブル】#3
サッカー界に深刻な経済的打撃を与えた新型コロナウイルスの猛威だが、同時に肥大化するバブルの流れの中で置き去りとなっていた、ファンの存在について考え直す契機にもなった。ここでは、熱狂的なファンを抱え屈指の観客動員率を誇ることで知られるドイツ・ブンデスリーガでコロナ禍以前に起こっていた商業化への強烈なアンチテーゼの背景と、コロナ危機により起こった変化を解説する。
ブンデスリーガのトップであるクリスチャン・ザイファートが3月に発した2つのセンテンスは、いまだに多くのファン組織、グループの耳に残響している。
コロナ禍で中断したリーグ戦を無観客で再開することに対して強い抵抗があった中で、経済的な理由から再開する必要性を訴えるためにザイファートはこう言ってのけた。
「ブンデスリーガは認めなければならない。そう、私たちは商品を作っているのだ」……


コロナ禍で揺らぐフットボールバブル

Profile
ダニエル テーベライト
1971年生まれ。大学でドイツ文学とスポーツ報道を学び、10年前からサッカージャーナリストに。『フランクフルター・ルントシャウ』、『ベルリナ・ツァイトゥンク』、『シュピーゲル』などで主に執筆。視点はピッチ内に限らず、サッカーの文化的・社会的・経済的な背景にも及ぶ。サッカー界の影を見ながらも、このスポーツへの情熱は変わらない。
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