ブラッシングって知ってる? 黒木晃平&三島頌平によるロアッソのサッカーを100倍楽しむための大木語解説
特集:ロアッソ・リザレクション――もっと赤くなれ#5
数々のクラブで指揮を執ってきた大木武監督の「クローズ」という独特な戦術は、今では広く知れ渡っている。しかし、大木監督が使う独特な用語は「クローズ」にとどまらない。ロアッソ熊本のピッチ内では、結構なサッカーファンや選手でも耳慣れない言葉が飛び交っている。
今回、大木監督がよく使う独特な用語を黒木晃平と三島頌平に、解説員となってもらい解説してもらった。
まずは用語解説を読む前に、前提として現在の大木サッカーの下記のポジション番号を頭に入れてから読んでほしい。これらのポジション番号は当然のことながら選手全員の共通認識となっているため、用語解説でもたびたびこの番号出てくるのである。
大木サッカーのポジション番号
今回出てくる大木用語をすべて覚えれば、間違いなくロアッソ熊本の試合が100倍楽しくなる。ぜひ最後まで読んでいただきたい。
解説員紹介
黒木晃平解説員(左)
大木サッカーで2番を担うDF。クレバーなプレースタイルで相手の攻撃を先読みして対応し、最終ラインに安定感をもたらしている。判断が的確で、好機と見ては前線に駆け上がり攻撃に厚みを加える。チーム3番目の出場時間を誇り、大木監督からの絶大な信頼が伺える。
三島頌平解説員(右)
大木サッカーで7番を務める中盤を支えるテクニシャン。クリエイティブな発想と大胆なプレースタイルに、豊富な運動量で守備時にも献身的に走り回る。中盤の形を絶えず変化させる熊本において多様な役割を担う。相手の嫌なところに入ってボール受けるのがうまいだけでなく、ボランチの河原創がマークされたらすぐさま顔を出して自分がビルドアップに参加するなど、臨機応変さも魅力。大木監督とは岐阜でも一緒にやっている。
大木語解説
【反対の手のカバーリング】
黒木「これは守備のカバーリングの言葉で、4番の河原選手がよく大木さんから言われています。例えば相手が自分たちから見た左サイドを攻めてきた時に、右サイドのセンターサークル付近によくボールが落ちるので、そこのカバーリングを10番の選手にさせます。この反対の手のカバーリングは、大木さんが強く言うことです。そこにこぼれたらピンチになりやすい場所ということだと思います」
【ブラッシング】……
ロアッソ・リザレクション――もっと赤くなれ
Profile
山内 智裕
鹿児島出身。東海学園大学卒。大学4年時にFC岐阜へ特別指定選手として入団。2011年、FC鹿児島(現鹿児島ユナイテッドFC)へ期限付き移籍。2013年、JFL昇格。その後、松江シティFCへ移籍しまちづくりの仕事をしながらサッカー選手との二足のわらじを履く。2016年、高知ユナイテッドSCでは選手兼フロントとしてクラブの成長に携わる。2019年、FC岐阜のトップチームコーチに就任。2020年、退任。この年にセットプレーの攻撃を担当し得点率が2倍となった。退任後、現在の【セットプレーアドバイザー】として セットプレーを中心に、フリーランスで全国のジュニアユースから社会人、女子チームにまで幅広く指導を行なっている。