BOOK

日本代表とMr.Children

2018.11.07

2つの国民的コンテンツが交差した場所から探る
「平成」のムードとスピリット。

ミスチルに支えられた日本代表
サッカーに救われた桜井和寿

宇野維正×レジー
footballistaが贈る「サッカーと音楽」

1993年のJリーグ開幕、初出場となる1998年フランスW杯から6大会連続出場で常連国となったサッカー日本代表。一方、1993年「CROSS ROAD」が初のドラマ主題歌となり、一躍日本音楽界のトップランナーへ、そこから現在に至るまで時代の先頭を駆け抜けてきたMr.Children。

桜井和寿はフランスW杯で「10番」を背負った名波浩との出会いをきっかけに、サッカーにのめり込んでいく。それから20年後のロシアW杯は長谷部誠を筆頭にした「ミスチル世代」の集大成の大会だった。日本代表とMr.Children――2つの国民的コンテンツが交差する場所から探る「平成」のムードとスピリット。そして、その先に見える風景とは――?

『小沢健二の帰還』『くるりのこと』『1998年の宇多田ヒカル』の宇野維正、『夏フェス革命―音楽が変わる、社会が変わる―』のレジー両氏が、事実をもとに真摯な考察で紐解く。

「平成」という時代を象徴する、日本代表とMr.Childrenの“自分探しの旅”

<目次>

序 章 ミスチル世代とは何か?

第1章 JリーグとJポップの共犯関係
イノセント・ワールドにJリーグがやってきた
ミスチルが国民的バンドになるまで
みんな日本代表に夢を見ていた
JリーグがなければJポップはなかった!?

第2章 1998年のMr.Childrenとフランス大会
『深海』に潜った先にあったサッカーとの邂逅
フランス大会アジア最終予選の熱狂
初めてのワールドカップと世界の壁
名波浩との交流から生まれた「I’LL BE」
「終わりなき旅」の呪い

第3章 中田英寿が変えたもの
「LOVEはじめました」で中田の名前が歌われた理由
「君が代」騒動と「自分らしさ」
サッカー界に流れ込んできた文化人たち
ワールドカップ日韓大会の傷跡

第4章 日本サッカーの日本化、Mr.Childrenの日本回帰
上昇気流が止まった日本代表
ミスチル受容の変化
オシムが提唱した「日本サッカーの日本化」

第5章 長谷部誠とはMr.Childrenである
日本代表の生き字引
持続可能な社会、持続可能なミスチル
『心を整える。』とは何だったのか?

第6章 本田圭佑というMonster
繰り返された「ワールドカップ優勝宣言」
事務所分社化で縮まったミスチルとサッカーとの距離
ピッチの上の起業家、本田圭佑の功罪

第7章 「自分らしさ」の檻
ソーシャルメディア時代の日本代表
ハリルホジッチ解任と長谷部のキャプテンシー
ミスチルが辿った2010年代の「進化論」
「自分らしさ」の檻からの解放

終 章 平成が終わった後の日本代表とMr.Children

本書はサッカー日本代表およびMr.Childrenの公式本ではなく、客観的事実と公にされた情報に基づき、分析・論考したものです。

<著者プロフィール>

宇野 維正
Koremasa Uno

1970年、東京都生まれ。映画・音楽ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌の編集部を経て、2008年に独立。著書に『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(くるりとの共著、新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)。編著に『nakata.net ITALY WALK』(角川書店)、『ap bank fes ’09 official document』(ポプラ社)など。

レジー
regista13

1981年、千葉県生まれ。会社員兼音楽ブロガー・ライター。2012年に立ち上げた「レジーのブログ」での音楽シーン分析が話題となり、その後は一般企業勤めと並行して複数の雑誌やウェブメディアに寄稿。著書に『夏フェス革命―音楽が変わる、社会が変わる―』(blueprint)。Mr.Childrenファン歴、柏レイソルサポーター歴ともに約25年。

<書誌情報>
定価 :1,760円(10%税込)
発行 :ソル・メディア
発行日:2018年11月26日
仕様 :四六判/並製/280頁
ISBN :978-4-905349-44-0

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フットボリスタ 編集部

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