欧州サッカーの新解釈。ポジショナルプレーのすべて
日本サッカーが世界で勝つには
ポジショナルプレーを知らなければならない
▼ポゼッションではなく「ポジションの支配」
▼ 5レーン理論による「ハーフスペース」の有効活用
▼「数的優位」「質的優位」「位置的優位」の3つの優位性
▼名将グアルディオラが言語化したサッカーの新しい解釈
「ポジショナルプレー」を日本のサッカー論談に
持ち込んだWEB発の新世代ライターが徹底解剖!
戦術が「地図」なら
ポジショナルプレーは「コンパス」だ
本書を何度も咀嚼し、ポジショナルプレーを自らの手で解釈する時、不思議な体験を味わうことになるかもしれない。複雑なポジショナルプレーという思想を学んでいくことで、世界の切り取り方が感覚的にわかる瞬間がいつか訪れるだろう。ポジショナルプレーという「レンズ」を通すことで、他の概念が突然クリアに浮かんでくる。筆者が体感した衝撃を、本書を通じて共有できることを心から願っている。
(まえがきより)
<目次>
まえがき
第1章 「ポジショナルプレー」とは?
■世界を席巻する、「ポジショナルプレー」
■「0トップ」は氷山の一角に過ぎない
■国境を越えたグアルディオラと、動き始める世界
■ポジショナルプレーとは「枠組み」であり、「コンパス」である
■鍵を握る「3つの優位性」
■ポジショナルプレーにおける守備の解釈
第2章 ポジショナルプレーの歴史
■トータルフットボールの国、オランダ
■コンビネーションフットボールの源流となる、1人のイングランド人
■ハンドボールは「別世界」の出来事ではない
第3章 ボードゲームとフットボールの深淵な関係
■チェスとフットボール。欧州における「知の結晶」としての盤面ゲーム
■「局面の理解」における重要なアイディア
■急速に進行する「局面化」
■研究を外す「短期決戦」の守備戦術
■「静的」から「動的」へ。進化を続けるポジショナルプレー
第4章 ポジショナルプレーにおける、「5レーン理論」の価値
■ハーフスペースの「戦略的な価値」
■ハーフスペース対策として、緻密化する3バック
■「ハーフディフェンダーの進化形」となる「CB兼SB」
■5レーン理論における「三角形」の構築
特別インタビュー 渡邉晋はなぜ「5レーン理論」を実践するのか。
「仙台の求道者」が追いかける理想
■海外への熱い視線。ペップを追い求めて
■「立ち位置」がすべて。「5レーン理論」で深まる選手の理解
■「言語化」への飽くなき挑戦。日本サッカーを成熟させるために
第5章 ビルドアップの鍵、「サリーダ・ラボルピアーナ」と「偽サイドバック」
■「サリーダ・ラボルピアーナ」。メキシコ発の可変ビルドアップ
■さらなる進化形としての、GKのCB化
■「偽サイドバック」。グアルディオラが体系化した最新戦術
■「異才」バンジャマン・メンディの可能性
第6章 ポジショナルプレーにおける「0トップ」と「ハーフスペース攻略」
■「0トップ」の光と影。明暗を分けるのは「タスクの明確化」
■ハーフスペ―スの攻略法。「糸口」となる4番の両脇
■囮としてのハーフスペース
第7章 戦術的ピリオダイゼーションとポジショナルプレー
■ラグビーとフットボール。「戦術的ピリオダイゼーション」という接点
■「4局面と4次元」の再現
■「思考の自動化」のための「プレーの標準化」
第8章 4番目の優位性と、エコロジカル・アプローチ
■「4番目の優位性」と「コミュニケーションの3形態」
■ ASモナコの躍進を支えた、エコロジカル・トレーニング
■ゲーム中心主義からの脱却
■「エコロジカル・トレーニング」とは?
第9章 枝葉から末節へ。ベクトルの再認識が、フットボールを変貌させていく
■フットボールにおいて否定できない「バタフライ効果」
■将棋の「3駒関係」との共通点
あとがき
<著者プロフィール>
結城康平
Kouhei Yuuki
1990年生まれ、宮崎県出身。ライターとして複数の媒体に寄稿しつつ、翻訳・通訳・編集として活動。欧州サッカーを中心に「何でも屋」として複数のプロジェクトに参加している。海外サッカー専門誌『フットボリスタ』で「TACTICAL FRONTIER 進化型サッカー評論」を連載中。スコットランドで過ごした大学院生時代に培った英語文献を読み解くスキルを活用しながら「欧州最先端の戦術研究」に独自の視点でアプローチする。日本のサッカー論談にポジショナルプレーを紹介した伝道師としても知られ、Twitter アカウント(@yuukikouhei)のフォロワー数は3万人以上。
<書誌情報>
定価:1,760円(10%税込)
発行:ソル・メディア
発行日:2019年7月25日
仕様:四六判/並製/256頁
ISBN:978-4-905349-46-4
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