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フランチェスコ・マニャネッリ:絶滅危惧種の「バンディエラ」

2020.09.18

同じことをできた人間はそういない。残り続けることの方が難しかった

「バンディエラ」(旗手)が不在と言われる昨今にあって、1つのクラブに15年所属し続けているのはユベントスのキエッリーニと並んで現在2人だけ。しかも、1つのクラブで4カテゴリーを経験したというのは世界でも希少だ。サッスオーロの成長と躍進を支えてきた主将フランチェスコ・マニャネッリ。自ら努力の模範となって選手を引っ張る35歳の「静かなるカピターノ」に、サッスオーロの新練習場でクラブとの歩みとキャプテンのあり方について話を聞いた。

サッスオーロに捧げた15年

こんなに長い間、留まるなんて考えられなかった。でも、素敵なことだ

── クラブ在籍はもう15年になりますね。(同席したクラブ広報が言葉を挟み)そんなにも在籍期間の長い選手、他に誰かいたっけ?

 「キエッリーニもそうだね。彼とは加入した年も一緒で、在籍期間も同じくらいなんだ」

── あなたはここまで到達しました。現契約はいつまで残っていますか?

 「あと1年(2021年6月まで)残っている。できればまた延長してもらえるように頑張りたいね」

── クラブが、あなたの存在そのものにそれだけの重要性を感じている、ということの表れではないかと思いますが、ご自身ではどうお考えになりますか?……

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キャプテンサッスオーロフランチェスコ・マニャネッリ

Profile

神尾 光臣

1973年福岡県生まれ。2003年からイタリアはジェノバでカルチョの取材を始めたが、2011年、長友のインテル電撃移籍をきっかけに突如“上京”を決意。現在はミラノ近郊のサロンノに在住し、シチリアの海と太陽を時々懐かしみつつ、取材・執筆に勤しむ。

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