昨季バイエルンで獅子奮迅の活躍を見せた19歳のアルフォンソ・デイビス、今夏リールへとステップアップを果たした20歳のジョナサン・デイビッドらを筆頭に、近年有望株を輩出しているカナダ。その育成事情について、カナダ女子代表でアナリストを務めた経験を持つヤニス・サラシディス氏に話を聞いた。
若手輩出を加速させるプロリーグ設立
――初めに自己紹介をお願いします。
「ヤニス・サラシディスです。初めに言っておくと、私は特別な経歴を持っていたり、成功を収めてきたわけではありません。主要な大会で優勝した経験もないです。もし胸を張って言えることがあるとしたら、私の教え子たちがその後もサッカーをプレーし続けてくれたことでしょうね。何人かは今も指導者としてサッカーに携わってくれていますし、ユース年代を指導した選手たちは高いレベルのカテゴリーへと進んでいってくれました。そういった意味で、私は指導者として『個に特化した指導』で選手の育成年代に精通しているかもしれません」
――今までどのようなチームで活動されていたのでしょうか?
「様々な経験をしてきたおかげで、今の私がありますね。現在はカナダのプロクラブ、キャバルリー FCでアナリストとして活動しています。アナリストとしてはカナダ女子代表にも携わってきましたし、カナダのナショナルセンターでディレクターを務めたこともあります。5歳から大人までの男子・女子を指導してきた経験も持っていますよ。様々な年代・性別を指導したことで、『今後5~10年で選手に必要となるスキルとは何か』『どうやって私がいなくても順調に成長できるように選手を導くのか』という視点を身につけることができましたね」
――そんなカナダの育成事情に詳しいヤニスさんにうかがいたいのが、近年有望なタレントを輩出し続けている理由です。アルフォンソ・デイビスを筆頭に、カナダ出身の選手が若くして活躍していますよね。……
Profile
塚本 修太
1997年6月21日生まれ。茨城県水戸市出身。前橋育英高校をケガで中退したのち、イングランドのソレント大学フットボール学部へ。留学中にヨーロッパ諸国を訪れ、様々なサッカーメソッドを学ぶ。2020年7月に卒業予定。