J2最終節の京都戦で1試合8ゴールという伝説を残してJ1へと旅立っていった柏レイソルのオルンガが、J1の舞台でも9試合10ゴールと大暴れしている。そこでJ2時代からその脅威を肌身で感じていたジェイ氏に、あらためてケニア代表FWのプレースタイルを分析してもらった。
※2020年8月13日追記:元タイトルの 『J2の「災厄」からJ1の「脅威」へ。オルンガ=フィジカルモンスターは誤解』という表現、または記事内容の一部に人種差別の意図は一切ございませんでしたが、黒人選手に対するステレオタイプを助長する危険があると考え、それぞれ修正いたしました。
「J1も等しくオルンガの被害にさらされるべきである」
これは2019シーズンJ2民の総意であると言っても過言ではないだろう。J2には「落ちるべくして落ちた」チームがそのまま定着、もしくはさらにJ3に落ちていくこともあれば、「間違って落ちてきた」チームが大地を荒らして、1年で去っていくこともある。
昨年の柏レイソルはまさしく後者だった。その姿は大型で強い勢力の台風のようなもので、大自然の脅威に直面した際、人はただじっとそれが通り過ぎるのを待つしかない。その急先鋒というか、印象の大半を担ったのがFWのオルンガだった。某地方紙の反応を見るに、京都の地では畏怖を通り越して信仰の対象になった感すらある。
と、ここまで、被害に遭った人間の視点(日本で最初にハットトリックを食らったのはレノファ山口です)からオルンガの恐ろしさを形容してみたが、今回の主旨はそうではない。あくまで彼の分析ということで、ここからは少しだけ真面目に考察をしていきたい。
ポストプレーは少ない。得意技は「裏抜け」
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Profile
ジェイ
1980年生まれ、山口県出身。2019年10月よりアイキャンフライしてフリーランスという名の無職となるが、気が付けばサッカー新聞『エル・ゴラッソ』浦和担当に。footballistaには2018年6月より不定期寄稿。心のクラブはレノファ山口、リーズ・ユナイテッド、アイルランド代表。