ポルディのようにウィットで、ロナウドのようにストイック
彗星のごとく次代のスーパースター候補筆頭格に名乗りを上げたアーリング・ホーランド。19歳の青年を形成する「稀有なメンタリティ」の源について、ザルツブルク時代のコーチに話を聞き、普段からドルトムント取材で彼と直に接してもいるダニエル・テーベライト氏に綴ってもらった。
アーリング・ホーランドが、自分のゴールパフォーマンスがどれだけの意味を持つことになるかを計算していたかどうかはわからない。しかしその効果は抜群だった。2月18日、CLラウンド16のパリ・サンジェルマン戦(2-1)で先制となる同大会9得点目を決めた時、ベストファーレンシュタディオンは興奮に沸き返った。そして当のホーランドは落ち着き払い、ヨガの師匠でもあるかのように地面にロータス座りをし、親指と人差し指でチンムドラーのポーズをしてみせた。……
Profile
ダニエル テーベライト
1971年生まれ。大学でドイツ文学とスポーツ報道を学び、10年前からサッカージャーナリストに。『フランクフルター・ルントシャウ』、『ベルリナ・ツァイトゥンク』、『シュピーゲル』などで主に執筆。視点はピッチ内に限らず、サッカーの文化的・社会的・経済的な背景にも及ぶ。サッカー界の影を見ながらも、このスポーツへの情熱は変わらない。
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