苦しい状況にあった大宮アルディージャが一人のストライカーの加入によって浮上の兆しを見せている。元ポーランド代表、シュヴィルツォクの加入後、大宮は4戦負けなしとV字回復中。“クバ”の愛称で親しまれるポーランドのストライカーは大宮に何をもたらしたのか。大宮番のライター松澤明美がレポートする。
新背番号10がもたらすポジティブな空気
J3降格圏の最下位にあえぐ大宮アルディージャが今夏、J2残留をなんとしてもつかみとるため積極補強を行った。
最大の目玉となるのは元ポーランド代表FWのシュヴィルツォクだ。J1の名古屋グランパスでも活躍した規格外のストライカーは背番号10を着け、さっそくチームにポジティブな風を吹かせている。
ヤクブ シュヴィルツォク 選手がザグウェンビェ・ルビン(ポーランド)より完全移籍で加入することが決まりましたので、お知らせします?️
?プロフィール・コメントはこちらhttps://t.co/w7CexVCHvv#大宮アルディージャ #ardija #Jリーグ #シュヴィルツォク pic.twitter.com/7kuQJhGJZP
— 大宮アルディージャ (@Ardija_Official) July 6, 2023
7月6日、クラブはシュヴィルツォクの獲得を発表。ポーランド1部リーグのザグウェンビエ・ルビンからの完全移籍で、リーグ下位に低迷する得点数アップに期待が寄せられた。J2残留を手繰り寄せるにはゴール量産が必要で、本人もそういった状況をしっかりと理解していたのだろう。気合の入ったコメントに強い意気込みが見て取れる。
「大宮アルディージャのファン・サポーターの皆さま、初めまして。新たなストライカーのヤクブ・シュヴィルツォクです。再び日本のリーグでプレーする機会を与えていただき、とても光栄に思っています。困難な状況に立ち向かい、チームを上位に導くために、ストライカーとしてゴールを奪い、全力で戦うことをお約束します。また大宮アルディージャを日本を代表する魅力ある強いクラブにしていきたいです。そのためにも共に団結し、クラブの目標を達成するために、チームの一員として成長していきたいと思っています。ファン・サポーターの皆さまの熱いサポートを感じながら、一丸となってチームを勝利に導くことを心から楽しみにしています! スタジアムで会いましょう!」
自らをストライカーと称し、ゴールを約束して頼もしい限り。さらに、クラブの未来まで言及する内容でサポーターも応援のしがいがありそうだ。
「次は必ず決められる」加入直後から異次元ぶりを発揮
2021年にプレーした名古屋ではシーズン途中の加入ながらリーグ14試合で7得点を記録し、ルヴァン杯は3試合で1得点して初制覇の力になった。また、ACLの決勝トーナメント1回戦・大邱FC戦ではハットトリックをマーク。名古屋を12年ぶりの8強に導き、“クバ”という愛称を一気に広めた。……
Profile
松澤明美
埼玉県出身。大学でスポーツ新聞部に所属し、その傍ら女子サッカー部を立ち上げた。卒業後は広告代理店と地元新聞社を経て、フリーランスに転身。地元新聞社では2010年途中から16年まで大宮アルディージャを担当した。現在は専門チャンネル的WEBマガジン『タグマ!』にて大宮応援メディア『大宮花伝』(https://www2.targma.jp/omiya-kaden/)を運営。無事に5周年を迎え、“旬”の話題をお届け中。