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サックスブルーの元気印、金子翔太に刮目せよ!「数字を残すところから逃げずにやっていく」――直近4戦で4発。ハードワーカーかつ獰猛なフィニッシャーへ、劇的に変貌中

2023.08.10

チームへの献身を第一にプレーしてきた磐田のFW金子翔太が変貌中だ。直近4戦4発という結果が示すように、特徴のハードワークはそのままに、ゴールも奪い取れるアタッカーへと殻を破りつつある。明るい笑顔と献身で磐田に勇気を与えてきた男は、ゴールという果実でもJ1復帰を目指す磐田を輝かせる。

磐田のJ1昇格争いを献身とゴールで牽引中

 2021シーズン途中に、最大のライバルでもある清水エスパルスから”禁断の移籍”という形でジュビロ磐田にやってきた金子翔太。だが、加入1年半は、初年度が1ゴール・1アシスト、2シーズン目が3ゴール・2アシストと数字では大きなインパクトを残せなかった。

 だが、今季は第29節を終えた時点でチーム2位タイの6ゴールをマークし、サックスブルーの戦士として、最も結果を残すシーズンを過ごしている。

 彼が磐田に加入してから約2年の時が経ったが、これまでも数字には残らないところでのチームへの貢献度は抜群に高かった。チームのためにハードワークを惜しまず、チームが苦しい時こそ、チームのために汗をかく姿は勇気を与えてくれる。

Photo: JUBILO IWATA

 そういった印象をより色濃くしたのは昨季だった。シーズンを通じてJ1残留争いにもがき苦しんだチームは、夏場にヴィッセル神戸やアビスパ福岡といった勝ち点が近いチームとの直接対決に立て続けに敗れ、最下位へ転落。クラブは、伊藤彰前体制を続けるか否かの瀬戸際に立たされていた。

 そして、金子自身も途中出場が多く、なかなかチャンスを掴み切れずにいた。

 そんな苦しみを抱えている中、第23節・湘南ベルマーレ戦で先発チャンスが訪れると、決勝点となるシーズン初得点をマークし、苦しむチームを救ってみせた。その試合を機に先発機会を増やし、残留争いの瀬戸際に立たされたシーズン終盤では移籍後初めての2試合連続ゴールをマーク。……

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ジュビロ磐田金子翔太

Profile

森 亮太

1990年生まれ、静岡県出身。主に静岡県で活動するフリーライター。18年からジュビロ磐田とアスルクラロ沼津の番記者としてサッカー専門新聞”エルゴラッソ”やサッカーダイジェストなど、各媒体へ記事を寄稿している。

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