プレミアリーグ首位でW杯ブレイクに突入したアーセナルが、リーグ再開後の3試合も2勝1分と好調を持続している。とはいえ、現在のチームには戦術のキーマンだったジェズスの長期離脱や例年以上の過密日程という試練が立ち塞がっている。果たして、アルテタのチームはこの課題を乗り越えることができるのか――後半戦の行方を展望してもらった。
年末年始も休日返上のフル稼働というのが1つのブランドになっているプレミアリーグにおいて、1カ月ほどの中断を挟むというのは前代未聞の事態である。それも、間にカタールW杯という大きなイベントがあるならばなおさらその影響は未知数だ。結局は、直近数試合の勝ち負けといった単位ではなく、シーズン終わりまで振り返った際にどういった影響があったのかを評価できるものなのかもしれない。
そうした不確定要素の登場はここまで順調にきていたチームの落とし穴になりうる。この中断がアーセナルにとって恵みのモノになるのか、試練になるのかはまだまだ様子を見る必要がある。
さらにアーセナルには、後半戦に立ち向かわなければいけない問題が存在している。1つ目はジェズスの不在である。W杯で負傷したジェズスの復帰は2月末。それまでにアーセナルはおよそ10試合のリーグ戦をこなさなければいけない。
もう1つはプレースタイルの中期的な維持である。前半戦の好調だったアーセナルのスタイルがELが本格化し、ターンオーバーが難しくなる後半戦にも持続可能なのか? という部分だ。こうしたアーセナルの中長期的な課題について、年末年始の3連戦を振り返りながら今後の行方を展望していこうと思う。
試合運びの巧さ――ブライトン戦で見せた進化
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Profile
せこ
野球部だった高校時代の2006年、ドイツW杯をきっかけにサッカーにハマる。たまたま目についたアンリがきっかけでそのままアーセナルファンに。その後、川崎フロンターレサポーターの友人の誘いがきっかけで、2012年前後からJリーグも見るように。2018年より趣味でアーセナル、川崎フロンターレを中心にJリーグと欧州サッカーのマッチレビューを書く。サッカーと同じくらい乃木坂46を愛している。