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ファン・デル・ファールト、トッテナムを語る「今でも最初のアーセナル戦を思い出す。サッカーの醍醐味をスパーズが教えてくれた」

2022.04.21

2月末からの8戦6勝でトップ4争いに復帰。プレミアリーグ32試合を終えて5位アーセナルと同ポイント(57)、6位マンチェスター・ユナイテッドと3差の4位につけるトッテナムについて、懐かしのオランダ人クリエイターが語ってくれた。在籍は約10年前の2シーズンのみだが、当時27歳でレアル・マドリーからデッドラインデーに移籍後、数試合で「最高の新戦力」と絶賛されるなどインパクトを残したラファエル・ファン・デル・ファールトだ。現在は指導者としてピッチに立つ39歳に、ロンドン在住のオランダ人レナール記者(4月12日発売のフットボリスタ本誌ではフレンキー・デ・ヨンクのインタビューを担当)が話を聞いた。

 「スパーズには良い思い出がたくさんある」と、ラファエル・ファン・デル・ファールトは言う。トッテナム在籍は2010年夏からの2年間。ハリー・レドナップ体制下の当時、ギャレス・ベイル(現レアル・マドリー)の台頭で勢いも加わったチームは国内トップ4争いに返り咲いていた。10-11は欧州でCLベスト8入りも果たしている。ファン・デル・ファールト自身も、同シーズン9月にデビューを飾ったプレミアリーグで4試合3得点の好スタート。翌々月に初めて経験したノースロンドンダービーでもチームの全得点に絡み、17年ぶりとなる敵地でのアーセナル戦勝利(2-3/2010年11月20日)に貢献するというトッテナム時代の幕開けだった。

 現在はデンマーク2部のエスビャウfBで助監督を務める元オランダ代表MFが、懐かしそうな笑顔を浮かべながら回想を続けた。

スパーズの試合と言えば、スリルのあるゴールの奪い合い。今のチームは…

 「選手リエゾンオフィサーのアラン・ディクソンとすごく馬が合ってね。移籍直後だった自分の面倒をいろいろと見てもらったから、ある日、お礼にランチを奢ることにしたんだ。寿司レストランで。そうしたら、次の日の試合(第5節ウォルバーハンプトン戦)で移籍後初ゴール。『来週も一緒に昼メシに行くしかないな』っていうことになって、その後もゴールやアシストで得点に絡む試合が続いた。チームもポイントを重ねることができた。縁起を担いで毎週のように、金曜は練習が終わったらアランと寿司ランチ(笑)。食べている途中で、彼に何かを頼みたかったギャレス・ベイルやルカ・モドリッチ(現レアル・マドリー)から電話が入ることもあって、『どうせまたラフ(ファン・デル・ファールトの愛称)と寿司でも食べてんだろ!?』と言われたみたいで、『ランチが終わったらクラブハウスに戻るから』とか答えていた。あれは笑えたよ。

 ノースロンドンダービーの重要さを最初に教えてくれたのもアランだった。『絶対に勝たなきゃいけない試合がある。アウェイでのアーセナル戦だ』と言われたんだけど、これもいきなりエミレーツ(・スタジアム)で勝つことができた」

初ダービーで1得点2アシストを挙げたMFは、その後も10-11後半の第2ラウンド(3-3)で2得点、翌11-12のホーム戦(2-1)でも1得点とアーセナル相手に本領を発揮した。写真は2戦目の2011年4月20日、ディアビの前で決めた1点目のシーン

――それから10年以上が過ぎた現在のトッテナムをどう思いますか?……

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トッテナムラファエル・ファン・デル・ファールト

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アルトゥル レナール

欧州を股にかけ、サッカー界の人間ドラマを描く新進のオランダ人フリーライター。きっかけは18歳での渡英。2015年に改めて拠点をロンドンに移し、祖国の『フットバル・インターナショナル』誌や、『ガーディアン』紙、『フォーフォートゥー』誌といった英国メディアの他、『フランス・フットボール』誌などにも寄稿。

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