ベルギー紙『HLN』が主催するベルギーリーグのアワード「ゴールデンシュー」の授賞式が1月12日に行われ、ヘンクに所属するナイジェリア人FWポール・オヌアチュが受賞した。
ヘンクから20年ぶりの受賞
1954年から始まり、今年で68回目となる「ゴールデンシュー」。2021年にベルギーリーグで最も活躍した選手が、解説者やスポーツジャーナリスト、元受賞者、審判員による投票で選出される。
過去にはバンサン・コンパニやアクセル・ビツェル、トルガン・アザール、外国人選手ではオランダのFWロブ・レンセンブリンク、チェコのFWヤン・コレルなどが受賞している。フットボールシーズンと一致しないため、昨季後半と今季序盤と2回に分けて投票される。
2021年度はヘンクのオヌアチュが、クルブ・ブルッヘのオランダ代表FWノア・ラングやベルギー代表FWシャルル・デ・ケテラーレ、ユニオン・サン・ジロワーズのドイツ人FWデニズ・ウンダブを抑え、ナイジェリア人として初の受賞。202cmの長身が特徴のナイジェリア人CFで、圧倒的な制空権と得点力を武器にゴールを量産した。
2020-21シーズンは32ゴールを叩き出し、2000-01シーズンのウェズレイ・ソンク以来、20年ぶりの30ゴールを決めた。ゴールデンシューもソンク以来、20年ぶりにヘンクから選出された。
伊東純也は5位
日本人では伊東純也が129ポイントで5位に入った。上半期は3位の98ポイント得票数を獲得。下半期は31ポイントと伸び悩んだが、過去2度の受賞歴があるクルブ・ブルッヘのベルギー代表MFハンス・ファナーケン、快進撃のユニオンを牽引するFWダンテ・ファンゼイルを上回り、2017年の当時ワースラント・ベフェレンに所属していた森岡亮太が5位になって以来となる、日本人歴代最高の評価を受けた。
伊東は最優秀ゴール部門でも、昨年1月24日のクルブ・ブルッヘ戦で決めた、左サイドからのクロスをヒールで流し込んだシュートが最優秀ゴールの候補となった。
受賞の可能性があったため、ブリュッセルの会場においてスーツ姿で待ち構えていた伊東純也だったが、惜しくもノア・ラングが受賞。2つの部門で注目された伊東は、ベルギーリーグでも際立った存在であることを証明している。
最優秀監督は、 三笘薫と町田浩樹が所属し、 今季、首位を独走中のユニオンのフェリーチェ・マッズ監督、最優秀GKは3年連続でクルブ・ブルッヘのベルギー代表GKシモン・ミニョレ、最優秀ヤングプレーヤーは2年連続でベルギー代表FWシャルル・デ・ケテラーレが受賞した。
Photo: Getty Images
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シェフケンゴ
ベルギーサッカーとフランス・リーグ1を20年近く追い続けているライター。贔屓はKAAヘントとAJオセール。名前の由来はシェフチェンコでウクライナも好き。サッカー以外ではカレーを中心に飲食関連のライティングも行っている。富山県在住。