【EURO2020カウントダウン企画】強豪国の戦力分析#2クロアチア代表
6月11日に開幕するEURO2020。そのカウントダウン企画として、各国に精通するジャーナリストが強豪国の戦力分析&最新情報をお届けする。第2回は、ロシアW杯準優勝のクロアチア代表。世代交代に失敗し結果が出ない「バトレニ」は、果たして復活するのか?
5月31日、チェルシーの一員としてCLを制覇したマテオ・コバチッチがクロアチア代表に遅れて合流。チームマネージャーのイバ・オリバーリは彼の到着に合わせ、CLのロゴマーク「スターボール」が描かれたケーキを用意した。
クロアチアは人口400万人あまりの小国にもかかわらず、9年連続でCL優勝者を輩出しており、代表チーム総出の祝福はもはや毎年の恒例行事だ。選手から母親のように慕われる豪腕マネージャーは、コバチッチの傍らに立つや叱咤激励のスピーチを始めた。
「今年も私たちの中からCL優勝者が誕生したわ。ルカ(モドリッチ)とは優勝回数において4対4のデッドヒートね。マテオ、気を抜くんじゃないわよ。あちらは現役をなかなかやめてくれないからね。この先も集中しなさい。今季はリーグ制覇や欧州制覇した選手がこれだけいるのだから(※筆者注:26人中14人)、数週間後にはあなたたち全員がEUROのタイトルを獲得してくれることを私は望んでいるわ」
「最も困難な時ほど真の姿になる」
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Profile
長束 恭行
1973年生まれ。1997年、現地観戦したディナモ・ザグレブの試合に感銘を受けて銀行を退職。2001年からは10年間のザグレブ生活を通して旧ユーゴ諸国のサッカーを追った。2011年から4年間はリトアニアを拠点に東欧諸国を取材。取材レポートを一冊にまとめた『東欧サッカークロニクル』(カンゼン)では2018年度ミズノスポーツライター優秀賞を受賞した。近著に『もえるバトレニ モドリッチと仲間たちの夢のカタール大冒険譚』(小社刊)。