以前、米国サッカー界の育成改革について紹介したが、中でもブンデスリーガではここ数年目立ち始めていた“メイド・イン・アメリカ”選手の勢いが今季加速。どうしてドイツに来るのか? ムーブメントの背景に迫る。
※『フットボリスタ第83号』より掲載
奈落の底に落ちかけていた名門を救ったのは、19歳(当時)のストライカーだった。第15節のホッフェンハイム戦でドライアーパック(ハーフタイムを挟んでの計3得点)を記録し、シャルケにリーグ戦30試合ぶりとなる白星(4-0)をもたらしたのだ。約1年にも及ぶ未勝利で荒廃し切っていたシャルカーの心を鷲づかみにし、そこからの3戦連発で時の人になった新鋭は、まだ名前の発音すら浸透していないマシュー・ホッピ。カリフォルニア州に生まれ、バルセロナが運営する育成機関『バルサ・レジテンシー・アカデミー』で研鑽を積み、2019年夏にシャルケの下部組織に加入した、文字通り“メイド・イン・アメリカ”のホープだ。……
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遠藤 孝輔
1984年3月17日、東京都生まれ。2005年より海外サッカー専門誌の編集者を務め、14年ブラジルW杯後からフリーランスとして活動を開始。ドイツを中心に海外サッカー事情に明るく、『footballista』をはじめ『ブンデスリーガ公式サイト』『ワールドサッカーダイジェスト』など各種媒体に寄稿している。過去には『DAZN』や『ニコニコ生放送』のブンデスリーガ配信で解説者も務めた。