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若手選手を起用し収入を確保…若手起用を促すブンデスリーガの仕組み

2021.04.12

ブンデスリーガには若手選手の出場時間に応じて育成費を分配する制度がある。規模の小さいクラブはこのシステムによって人件費を賄うことができ、U-21ドイツ代表の主力は成人カテゴリーで100試合前後の出場歴を獲得している。若手の起用を促すシステムとして一考の価値がある。

 「特定の年代の若手選手にとっては、出場時間が本当の“通貨”なんだ。ユーロ(金額)じゃない。出場時間だ」と話すのは、U-21ドイツ代表監督のシュテファン・クンツだ。若手としてブンデスリーガのトップクラブに所属し、高給を手にしても、出場できなければ意味がない。

 2016年からU-21代表監督を務めているクンツは、明確な考えを持っている。3月24日の『シュポルトビルト』のインタビューでは、「18歳でトップクラブに行っても、ベンチに座っているだけなのは明らかだ。この判断は間違っている。起用されるように希望を持っているだけでは足りないんだ。出場できるかどうか、現実的な判断ができなければならない。若手選手には、出場時間が最も重要なのだから」と話している。

若手の出場時間に応じて資金を分配

 ドイツ・ブンデスリーガには、若手選手の出場時間に応じて育成費を分配する制度がある。毎年テレビ放映権を分配する際に、リーグ機構は「育成」のカテゴリーにおよそ2%にあたる2500万ユーロ(約32億円)の予算を取っている。リーグが規定する「若手選手」のカテゴリーに該当する各選手の出場時間の総和に応じて、この2500万ユーロを各クラブに分配するという仕組みだ。……

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グロイター・フュルトシュテファン・クンツニュルンベルク

Profile

鈴木 達朗

宮城県出身、2006年よりドイツ在住。2008年、ベルリンでドイツ文学修士過程中に当時プレーしていたクラブから頼まれてサッカーコーチに。卒業後は縁あってスポーツ取材、記事執筆の世界へ進出。運と周囲の人々のおかげで現在まで活動を続ける。ベルリンを拠点に、ピッチ内外の現場で活動する人間として先行事例になりそうな情報を共有することを心がけている。footballista読者の発想のヒントになれば幸いです。

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