サウサンプトンをリバプール戦1-0の勝利へと導いたラルフ・ハーゼンヒュットル監督。2019-20シーズン半ばには自ら辞任を申し出たこともあったが、クラブから全幅の信頼を寄せられ、現在に至っている。両者は将来に向けた長期計画を掲げ、ともに歩もうとしている。
1月4日、ホームのリバプール戦で1-0の勝利を挙げたサウサンプトン。試合終了直後にオーストリア人のラルフ・ハーゼンヒュットル監督が崩れ落ち、涙する姿が世界中のファンたちの注目を浴びた。
試合後には「選手たちは持てる力を尽くして全力で戦ってくれた。誇らしく思う。リバプールと戦うには完璧な試合をする必要がある。今日の試合で、我われは完璧な試合ができた」と選手をねぎらう言葉を残した。
完璧な試合、全力を尽くした選手たちの姿を見ながらハーゼンヒュットルが感極まった背景、そして、これからのサウサンプトンの成長戦略を探る。
「経営陣は私自身よりも私のことを信じてくれた」
2020年6月8日の『キッカー』でのインタビューの中で、ハーゼンヒュットルは、自ら辞任の申し出をしたことを明かしている。2019-20シーズンは第10節を終えて2勝2分6敗、2019年10月25日の第10節にはホームでレスターに0-9という大敗を喫する事態に陥っていた。……
Profile
鈴木 達朗
宮城県出身、2006年よりドイツ在住。2008年、ベルリンでドイツ文学修士過程中に当時プレーしていたクラブから頼まれてサッカーコーチに。卒業後は縁あってスポーツ取材、記事執筆の世界へ進出。運と周囲の人々のおかげで現在まで活動を続ける。ベルリンを拠点に、ピッチ内外の現場で活動する人間として先行事例になりそうな情報を共有することを心がけている。footballista読者の発想のヒントになれば幸いです。
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