マッシミリアーノ・アレグリ、マルコ・ジャンパオロ、そしてジャン・ピエロ・ガスペリーニ。先進的なフットボールを志向したガレオーニの門下生3人のうち、最も柔軟性に欠けると考えられていたガスペリーニが、人々の予想を覆して大輪の花を咲かせている。昨季CLでの快進撃、そして今季もCL出場。今や欧州で注目の的になっている異色の戦術を読み解く。
育成クラブとして知られるアタランタを率いるガスペリーニは、自らの代名詞でもあるサイドアタックとオールコートマンツーマンでピッチを制圧。インテル時代は徹底的に自らの戦術をチームに浸透させようとする姿勢がスター選手の反発を招き、マネージメント能力が不足していると批判された戦術家は、人生を突き詰めて追い求めてきたフットボールを完成させようとしている。連動で相手のサイドを突破することに限れば、世界中で知られる「奇人」マルセロ・ビエルサにも匹敵する完成度を示し、アタランタは好調を保っている。
ハーフスペースの活用頻度が増加
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Profile
結城 康平
1990年生まれ、宮崎県出身。ライターとして複数の媒体に記事を寄稿しつつ、サッカー観戦を面白くするためのアイディアを練りながら日々を過ごしている。好きなバンドは、エジンバラ出身のBlue Rose Code。
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2024.08.01