書籍『サッカーココロとカラダ研究所』本文特別公開#4
試合の内容、結果に大きな影響を及ぼし得るにもかかわらず、「テクニック」や「戦術」と比べて理解するために必要な視点や知識すらまだ十分に整理されていないサッカーの「フィジカル」と「メンタル」。そんな「未知の領域」について、選手、コーチ、監督という異なる立場からプロサッカーの現場を当事者として経験してきたイタリア人エキスパートのロベルト・ロッシと、 イタリア在住ジャーナリストの片野道郎が様々な角度から掘り下げ、全体像に迫ったのが『サッカー“ココロとカラダ”研究所 イタリア人コーチと解き明かす、メンタル&フィジカル「11の謎」』だ。今回はその中から、特に読んでもらいたい5つのエピソードを特別に公開。カルチョの理論と現場を深く知る2人の「メンタル&フィジカル」の謎を解く旅に、ぜひご同行願いたい。
※選手の年齢・所属等の情報はすべて発行時点のもの
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サポーターがチームのメンタルを支えるために
片野「前章までは、育成、そしてプレーヤーとしての成長・成熟という切り口から、『個』に焦点を当ててメンタルな側面の重要性を掘り下げました。本章では『個』から『チーム』に対象を変えて、ピッチ上のパフォーマンスにメンタルな側面がどのように影響を及ぼすのかについて取り上げたいと思います。試合の内容・結果を左右するのは、もちろん両チームのピッチ上でのパフォーマンスであり、その背景にあるチームと個人の技術的、戦術的なクオリティです。しかし、それをどのように、どれだけピッチ上で発揮できるかという観点に立つと、それを大きく左右しているのはメンタル的な側面ではないかと思います」……