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大坂なおみのうつ病告白に、我々はどう向き合うべきか?

2021.06.03

女子テニス界のトッププレーヤーである大坂なおみの記者会見拒否、そしてうつ病の告白が大きな話題になっている。『うつ病とサッカー』の訳者で、自身もうつ病の経験者であるジャーナリストの木村浩嗣氏に意見を聞いてみた。

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 大坂なおみがうつ病だと告白できたことは、非常に良いことだ。

 これで彼女は治療に専念できる。

 『うつ病とサッカー 元ドイツ代表GKロベルト・エンケの隠された闘いの記録』を訳していて本当に身につまされる思いをしたのは、エンケが野球帽をかぶって治療に通っていた、という記述だった。彼はうつであることを世間に知られたら終わりだ、と思い込んでいた。うつであるだけで辛いのに、うつがバレないよう脅えながら治療していたのだ。誰に言われたわけでもないのに、バレたら終わりだと思い、周りに薦められても公表を拒んでいた。

「カミングアウト」への高い壁

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アンドレス・イニエスタうつ病ロベルト・エンケ大坂なおみ

Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。

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