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リールはなぜ優勝できたのか?そして『アンリミテッド』なチームは“解散”へ

2021.05.28

5月23日、最終節で決着を迎えた20-21シーズンのフランス・リーグ1。LOSCリール(Lille Olympique Sporting Club)が見事、10-11シーズン以来、10季ぶり4度目の優勝を成し遂げた。24勝11分3敗・64得点23失点。3連覇中で過去8季7度優勝のパリ・サンジェルマン(26勝4分8敗・86得点28失点)に勝ち点1差で競り勝った。この快挙達成までの道のりをしっかり振り返っておきたい。

 5月23日に行われたリーグ1の最終節で、リールが今シーズンのチャンピオンに決定した。

 2位のパリ・サンジェルマン(PSG)が勝ち点1差で追う状況で、リールは12位のアンジェと、PSGは16位のブレストと、ともにアウェイで対戦。PSGと同じか、それ以上の結果で終えることが必須という重圧の中、リールは1-2でこの一戦に勝利し(PSGも0-2で勝利)、10-11シーズン以来ちょうど10年ぶりとなる、通算4度目の優勝を果たした。

ガルティエ監督が3年半で作り上げた

 先日のインタビューで、リールの元監督ヴァイッド・ハリルホジッチも「率いたいとそそられるグループ」と話していたように、今季のリールは物凄く魅力的なチームだった。……

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リールルイス・カンポス

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小川 由紀子

ブリティッシュロックに浸りたくて92年に渡英。96年より取材活動を始める。その年のEUROでイングランドが敗退したウェンブリーでの瞬間はいまだに胸が痛い思い出。その後パリに引っ越し、F1、自転車、バスケなどにも幅を広げつつ、フェロー諸島やブルネイ、マルタといった小国を中心に43カ国でサッカーを見て歩く。地味な話題に興味をそそられがちで、超遅咲きのジャズピアニストを志しているが、万年ビギナー。

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